複利と単利の違い——利息の計算方法(P×(1+r×t) と P×(1+r)^t)と、利払い頻度でどれだけ差が出るかを元本100万円で具体計算(年利1%・3%・5%×10年・20年・税金20.315%の注意点も)

2026-08-28 | 複利 単利 利息 計算 利払い頻度 預金 つみたてNISA ローン 家計 計算方法

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「銀行のパンフレットに『年利1.0%(複利)』と書いてあるけど、これって単利とどう違うの? 結局いくら増えるの?」——お金の運用でも借入でも、利息の計算方法(単利か複利か)と、その利息が1年に何回加算されるか(利払い頻度)は、数年後の金額を何万・何十万円も左右します。ところがネットで「複利 単利 違い」と検索しても、「複利のほうがお得」という結論だけが並び、「具体的にいくら差が出るのか」「利払いを年1回から月1回にするとどれだけ変わるか」「実際の預金では税金で目減りするのでは」を、計算式を追って示したページは意外に少ないものです。

この記事では、単利と複利の計算式の根拠を整理し、元本100万円を軸に年利1%・3%・5% × 10年・20年で、単利/複利(年1回)/複利(月1回)の残高を1円単位に近く計算します。さらに、「利払い頻度が高いほど複利効果は大きい」という仕組みを数値で示し、預金の税金(20.315%)やインフレ、クレジットカードの実質年率という現実の注意点にも触れます。

📌 結論ファースト:同じ年利でも、単利より複利のほうが時間が経つほど差が開きます。元本100万円・年利3%なら、10年後は単利130.0万円(利息30万)に対し複利(年1回)約134.4万円(利息約34.4万)、20年後は単利160.0万円(利息60万)に対し複利約180.6万円(利息約80.6万)と、差は10年で約4.4万円、20年で約20.6万円に広がります。さらに「複利の利払いを年1回→月1回にする」だけでも、年利5%・10年で約1.8万円多くなります(約18,114円)。ただし預金の利息には約20.315%の税金がかかり、また借りる側(ローン・リボ)にとっては複利は不利に働くため、両面の見方が必要です。

単利と複利の計算式——「利息が元本に加わるか」がすべて

利息の計算で決定的な違いは、「期間中に発生した利息を、その後の利息の計算に使う(元本に加える)かどうか」です。

方式意味計算式(元本 P、年利 r、年数 t)
単利(たんり)利息は最初の元本だけで計算。発生した利息は元本に加わらない。残高 = P × (1 + r × t)
複利(ふくり)毎年の利息が元本に加わり、その利息にもさらに利息がつく(元利合算で運用される)。残高 = P × (1 + r)t(年1回加算の場合)

複利(年 n 回加算)の一般式:残高 = P × (1 + r ÷ n)(n × t)

この n(年間の利払い回数)が重要です。普通預金や定期預金は「年1回ではなく、年4回(四半期)や年12回(月刊)で利息が加算される」ため、同じ年利でも実効的な増え方は年1回より大きくなります(後述の「頻度の効果」で計算)。

具体例①:元本100万円・年利1%・10年——差は小さいが確実に開く

低金利の預金に近い条件です。単利と複利の差はわずかですが、複利のほうが確実に多くなります。

計算方式10年後の残高得た利息
単利1,100,000円100,000円
複利(年1回)1,104,622円104,622円
複利(月1回)1,105,125円105,125円

年利1%では、単利と複利(年1回)の差は約4,600円、さらに月1回にすると年1回より約503円多くなります。低金利では「頻度の差」は小さいものの、複利の効果そのものは着実に働いています。

具体例②:元本100万円・年利3%——10年・20年で差が一気に広がる

投資信託やつみたてNISAのような「やや高いリターン」の目安です。ここから複利の威力が際立ちます。

計算方式10年後の残高(利息)20年後の残高(利息)
単利1,300,000円(30.0万)1,600,000円(60.0万)
複利(年1回)1,343,916円(34.4万)1,806,111円(80.6万)
複利(月1回)1,349,354円(34.9万)—

年利3%・20年では、単利(利息60万)と複利(利息約80.6万)の差は約20.6万円に達します。これが「長期・複利」の強さです。また複利の「月1回」は年1回より10年で約5,400円多く、頻度を細かくする効果も無視できない大きさになります。

具体例③:元本100万円・年利5%・10年——「頻度」の差が最大に

高めの運用利回り、あるいは「借りる側の金利」に近い数字です。

計算方式10年後の残高得た利息
単利1,500,000円500,000円
複利(年1回)1,628,895円628,895円
複利(月1回)1,647,009円647,009円

年利5%では、単利と複利(年1回)の差は約12.9万円。そして複利の利払いを「年1回→月1回」にするだけで、さらに約1.8万円多くなります。金利が高いほど「頻度を細かくする効果」は大きくなるのが、複利の数学的性質です。

「利払い頻度」が高いほど複利効果は大きい——なぜか

複利の一般式 P × (1 + r ÷ n)(n × t) で、n を大きくする(年1回→月1回→日次)ほど、残高は上限値(er×t を使った連続複利の極限)に近づきます。直感的な理由は、「途中でついた利息が、すぐに次の利息の種になり、その芽がまた実を結ぶ」からです。

つまり「金利が高いほど、そして期間が長いほど、利払い頻度を細かくする恩恵は大きい」という法則があります。銀行の定期預金で「年4回(四半期)利払い」を選ぶと、同じ年利でも年1回よりわずかに多くなるのはこのためです(もっとも一般的な円預金では差は小さいため、実感は薄いことも多いです)。

預金で考えたときの注意点——利息には約20.315%の税金がかかる

複利の数字をそのまま「手元に増えるお金」と考えると、過大評価になります。日本の預金利息・配当には、原則として約20.315%(国税15.315%+地方税5%)の税金がかかるからです(源泉分離課税)。

例えば元本100万円・年利1%・10年複利(年1回)で利息104,622円でしたが、税引き後は 104,622 × (1 − 0.20315) ≒ 83,475円 となり、手元に残るのは約108.3万円です。低金利の預金ほど、この税金とインフレ(物価上昇)に勝てないのが現実です。運用の世界では、つみたてNISAやiDeCoは利益が非課税になるため、複利効果を「税引き後」でもまるごと受け取れる点が大きな魅力になります。

借りる側にとっては複利は「不利」——ローン・リボの見方

複利は「お金を増やす側」には味方ですが、「借りる側」には敵です。住宅ローンの元利均等返済は、未払いの利息にさらに利息がつく構造(複利に近い)を含んでおり、金利が1%上がるだけで総利息は千万円単位で変わります。さらに、クレジットカードのリボ払いは「日割りの複利」に近いため、実質年率(表示は単利ベース)以上に負担が膨らみます。

カード会社が示す「実質年率15%」は、あくまで1年間の単利換算の目安です。しかしリボは毎月の残高に対して日々利息がかかり、払ったお金の多くが利息に消えるため、実感としては表示以上の複利負担になります。リボと分割の手数料を比べたい場合は リボ・分割手数料シミュレーター で、ご自身の数字を確かめてください。

単利と複利、それぞれどこで出会うか

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すべてブラウザ内で計算され、入力内容が外部に送信されることはありません。

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注意事項

本記事の数値は、単利・複利の標準的な数式(残高 = P×(1+r×t)、P×(1+r)t、P×(1+r÷n)(n×t))に基づくモデル計算です。実際の金融商品では、金利の変動(変動金利・運用の値動き)・手数料・税金(約20.315%の源泉分離課税)・インフレなどにより、ここに示した金額と異なります。特に預金利息は税引き後であり、運用商品は元本変動リスクを伴います。クレジットカードの実質年率は表示上の単利換算であり、リボ払い等の実際の負担はこれを上回る複利構造を含む場合があります。正確なご自身の数字は、各金融機関のシミュレーターや契約書・源泉徴収票等でご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、個別の金融・税務判断に代わるものではありません。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力した情報が外部に送信されることはありません。

よくある質問

単利と複利の違いを簡単に説明してください。

違いは「期間中に発生した利息を、その後の利息の計算に使う(元本に加える)か」です。単利は最初の元本だけで利息を計算し、発生した利息は元本に加わりません(残高=元本×(1+年利×年数))。複利は毎年の利息が元本に加わり、その利息にもさらに利息がつきます(残高=元本×(1+年利)^年数)。時間が経つほど複利のほうが多く増え、元本100万円・年利3%なら10年後に単利130.0万円/複利約134.4万円、20年後に単利160.0万円/複利約180.6万円と差が広がります。

利払いを「年1回」から「月1回」にするとどう変わりますか?

複利で「利払い頻度(n)」を細かくするほど、残高はわずかに多くなります(一般式:元本×(1+年利÷n)^(n×年数))。元本100万円の場合、年1回→月1回の差は、年利1%・10年で約530円、年利3%・10年で約5,400円、年利5%・10年で約1.8万円です。つまり「金利が高いほど、期間が長いほど、頻度を細かくする恩恵は大きい」という法則があります。銀行の定期預金で四半期(年4回)利払いを選ぶと、同じ年利でも年1回より少し多くなるのはこのためです。

預金の利息には税金がかかるのですか?

はい、日本の預金利息・配当には原則として約20.315%(国税15.315%+地方税5%)の税金がかかります(源泉分離課税)。例えば元本100万円・年利1%・10年複利で利息104,622円でしたが、税引き後は約83,475円(手元約108.3万円)となります。低金利の預金ほど、この税金とインフレに勝てないのが現実です。つみたてNISAやiDeCoは利益が非課税になるため、複利効果を税引き後でもまるごと受け取れる点が大きな違いです。

複利は借りる側にはどう影響しますか?

複利は「お金を増やす側」には味方ですが、借りる側には敵です。住宅ローンの元利均等返済は未払い利息にさらに利息がつく構造(複利に近い)を含み、金利1%の上昇で総利息は千万円単位で変わります。さらにクレジットカードのリボ払いは「日割りの複利」に近いため、カード会社が示す実質年率(単利換算の目安)以上に負担が膨らみます。リボと分割の手数料を比べたい場合は、リボ・分割手数料シミュレーターでご自身の数字を確かめてください。

単利で計算されるものと複利で計算されるもの、具体例は?

複利で増える(資産側)は、普通預金・定期預金(年複数回の利払いで実質複利)、つみたてNISA・iDeCo(運用益の再投資)、配当の再投資です。単利のままのことが多い(資産側)は、満期一括社債のクーポン(再投資しない限り)や一部の単利型預金・国債の一部です。複利で増える(負債側・不利)は、住宅ローン(元利均等)、リボ払い(日割り複利)、遅延損害金などです。

複利効果を最大にするにはどうすればいいですか?

3つのポイントがあります。①「期間を長くする」——複利は時間の経過とともに差が指数的に広がるため、20年は10年の約4倍以上の差になります。②「利払い頻度を細かくする」——年1回より月1回、月1回より日次のほうがわずかに有利です(高金利ほど効果大)。③「税金を避ける」——つみたてNISA・iDeCoなどの非課税枠を使うと、複利で得た利益が20.315%の税金で目減りしません。ただし運用商品には元本変動リスクがあるため、ご自身の許容範囲で検討してください。

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