銀行預金の利息にかかる税金は20.315%。100万円預けて利息が出たとき、手元に残るのはいくら? 税引き後受取額を1円単位で計算する

2026-08-16 | 貯金 複利 税金 家計 銀行預金

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「銀行に100万円預けて、1年で利息が数百円ついた。でも通帳を見ると、もらった金額より少し引かれてる……あれ、これ税金?」——普通預金や定期預金の利息を見て、初めて「引かれている額」に気づく人は多いはずです。ネットで検索すると「預金利息には20.315%の税金がかかる」という記述は出てきますが、「その20.315%って何の割合で、実際に手元にいくら残るのか」を、1円単位の計算式と具体数値で追っている記事は意外と少ないものです。

この記事では、もっとも典型的な100万円・年0.2%・1年預けを例に、税金の内訳(なぜ20.315%か)→ 税引き後受取額の計算式 → 金額・金利別の具体数値 → 複利・長期の場合と非課税口座との税コスト差を、すべて実数で確認します。自分の預入額で即座に試したい場合は 複利積立シミュレーション に金額を入れれば、同じロジックで一瞬で出ます(入力はどこにも送信されません)。

結論:利息の20.315%が引かれ、手元に残るのは79.685%。100万円を年0.2%で1年預けると受取は1,594円

銀行預金の利息(利子所得)には、一律20.315%の源泉分離課税がかかります。つまり税込でついた利息のうち、約2割強が税金で引かれ、79.685%(=0.79685)だけが手元に残ります。

預入金額適用金利税込利息(1年)税金(20.315%)税引き後受取額
100万円年0.1%1,000円203円797円
100万円年0.2%2,000円406円1,594円
500万円年0.1%5,000円1,016円3,984円
1,000万円年0.1%10,000円2,032円7,968円
1,000万円年0.2%20,000円4,063円15,937円

ポイントは、「出た利息の約2割が税金で消える」という点です。100万円を年0.2%で1年預けても、税込でつくのは2,000円。そのうち406円が税金に消え、手元に残るのは1,594円だけです。「利息がついた!」と思っても、実質でもらえるのはその約8割です。順に計算します。

ステップ1:なぜ「20.315%」なのか(税率の内訳)

預金利息にかかる税金は、大きく2つから成り立っています。

税の種類税率補足
所得税(国税)15.315%所得税15% + 復興特別所得税(所得税額の2.1%)= 15%×1.021 ≒ 15.315%
利子所得税(地方税)5%道府県民税(1.4%)+ 市町村民税(3.6%)の合算
合計20.315%15.315% + 5% = 20.315%

よくある誤解:「復興特別所得税は2037年までの時限措置で、今は15%で止まっているはず」という声を聞きます。これは「東日本大震災からの復興」を名目に、国税分の所得税(15%)に対して2.1%の上乗せ(=0.315%)をしていた期間の話です。その特例(国税分を15.315%に軽減)は2023年末で終了し、2024年以降は本来の20.315%(国税15.315%+地方5%)に戻っています。したがって、今の通帳に反映される税率は20.315%です。

総税率 = 所得税15% × (1 + 復興特別所得税2.1%) + 地方税5% = 15.315% + 5% = 20.315%

ステップ2:税引き後受取額の計算式

税込利息から税金を引くだけです。計算式は次のとおりです。

税金 = 税込利息 × 0.20315
税引き後受取額 = 税込利息 × 0.79685
(または)税引き後受取額 = 税込利息 − 税金

例:100万円を年0.2%で1年預けると、税込利息は 1,000,000 × 0.002 = 2,000円。ここから税金 2,000 × 0.20315 = 406.3円(円未満切り捨てで406円)を引くと、受取額は 2,000 − 406 = 1,594円 になります。あるいは 2,000 × 0.79685 = 1,593.7円(1,594円)と直接出しても同じです。

ここが引っかかりやすいポイント:税金の「406.3円」のように1円未満が出た場合、金融機関は円未満を切り捨てて徴収します(受取側には1円未満の端数はつきません)。そのため、表の金額は「理論値を四捨五入・切り捨てした実務的な円単位」に近い値になります。

ステップ3:金額・金利別の具体数値を確認する

同じ年0.2%でも、預入額が10倍になれば税金も10倍になります。金利が低い今の時代、実感としては「利息そのものが小さいから、引かれる税金もたかが知れている」というのが正直なところです。その分、「わざわざ非課税口座を使うほどの金額か?」という目安をつかむのに便利です。

預入金額金利税込利息税金受取(手元残)税金の割合
100万円0.001%(0.01%)10円2円8円20.315%
100万円0.1%1,000円203円797円20.315%
500万円0.2%10,000円2,032円7,968円20.315%
1,000万円0.2%20,000円4,063円15,937円20.315%

どの行も税金の割合はきっちり20.315%で一定です。「利息が少ないから税金も免除される」わけではありません。ただ、預入1,000万円・年0.2%でも税金は4,063円。この規模なら「非課税口座に移すか」は、手間とメリットを比べて判断するレベルです(もっと大口や、長期で複利が効く場合は後述の通り差が開きます)。

ステップ4:複利・長期の場合——非課税口座(NISA等)との税コスト差

普通預金や定期預金は、利息が出るたびに20.315%が引かれます。その「税引き後」の残りだけが次の元手になります。そこで、100万円を年0.2%で10年預け、毎年出た利息(税引き後)を再預金するとどうなるか。

ケース10年後の総利息(税込)支払った税金手元に増えた額(税引き後)
課税口座(通常預金・定期)約20,144円約4,092円約16,052円
非課税口座(NISA枠の預金等)約20,181円0円約20,181円
非課税との差(=払った税金分)——約4,129円

年0.2%という低金利では、10年でも税コストは4,000円強です。しかし金利が高い・期間が長い・元本が大きいほど、この差は雪だるま式に広がります。例えば1,000万円を年1%で20年複利にすると、課税口座では税金だけで数十万円単位が引かれます。だからこそ、まとまった資金を長期で置くなら「通常預金(課税)」ではなく「NISA等の非課税口座」を使うのが、税引き後受取額を最大化する鉄則です。毎月の積立のしかたは 毎月3万円を20年積み立てる記事、単利と複利の根本の違いは 単利と複利の計算記事 も併せてどうぞ。

ステップ5:よくある誤算3つ

  1. 「利息が1円未満なら非課税になる」と思う:利子所得は源泉分離課税の対象で、金額の大小に関わらず一律20.315%が適用されます。計算上の税金が1円未満になる場合は円未満を切り捨てるため実質0円になることはあり得ますが、制度上の「非課税枠」ではありません。
  2. 「復興特別所得税の特例がまだ続いている」と思う:国税分を15.315%に軽減していた時限措置は2023年末で終了し、2024年以降は20.315%に戻っています。古い記事の「15.315%」は現在は当てはまりません。
  3. 「預金利息を確定申告しなきゃ」と焦る:利子所得は原則として金融機関が自動で源泉徴収し、納税者側の確定申告は不要です。あえて「申告分離選択」をして総合課税に乗せない限り、申告の手間はかかりません。

関連ツール・記事で全体を確かめる

自分の預入額・金利で税引き後受取額を確認するなら 複利積立シミュレーション へ(金利と期間を入れるだけで、課税・非課税の違いも比べられます)。預金利息も含めた「手元に残るお金」の全体像を把握したい場合は 手取り計算ツール、複利と単利の根本の違いは 単利と複利の計算記事、毎月の積立の成長は 毎月3万円を20年積み立てる記事 が根拠になります。いずれもブラウザ内で計算し、入力した金額はどこにも送信されません。

注意事項

本記事の数値は、単利・年1回利息発生・円未満切り捨てを前提とした概算モデルです。実際の適用金利は金融機関・商品(普通預金・定期預金・外貨預金等)・預入時期・キャンペーンによって変動します。また金融機関ごとに利息の計算単位(1円単位か1円未満四捨五入か等)や、税金の徴収タイミング(毎月・半年ごと・満期時)が異なるため、通帳に記載された額とは数円〜数十円程度ずれる場合があります。外貨預金や仕組預金などは為替差損益や中途解約の扱いが別途生じます。正確な金額は各金融機関の「利息計算のご案内」およびお取引明細でご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、個別の税務相談や投資助言に代わるものではありません。

よくある質問

銀行預金の利息にかかる税金の税率は何%ですか?

原則20.315%です。内訳は国税15.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%)と地方税5%(利子所得に対する道府県民税・市町村税)の合計です。かつて2037年までの時限措置で国税分が軽減され15.315%で止まっていましたが、その特例は2023年末で終了し、2024年以降は本来の20.315%に戻っています。

利息が少なくて1円未満になると非課税になりますか?

なりません。利子所得は「源泉分離課税」の対象で、金額の大小に関わらず一律20.315%が引かれます。計算上の税金が1円未満になるケースでは円未満を切り捨てた額が徴収されるため、実質0円になることはあり得ますが、それは制度上の「非課税枠」ではありません。

税金はいつ・どこで引かれますか?

利息が支払われるタイミング(普通預金なら半年ごと、定期預金なら満期時など)で、金融機関が自動的に源泉徴収してくれます。納税者が自分で申告・納付する手間はなく、確定申告も原則不要です(あえて「利子所得の申告分離選択」をしない限り)。

非課税口座(NISA・つみたてNISA)と何が違うの?

非課税口座では運用益(値上がり・分配金・配当・預金なら利息)に税金がかかりません。NISAの預金・投資信託等は非課税ですが、通常の普通預金・定期預金は課税口座なので20.315%が引かれます。預入額が大きく期間が長いほど、非課税のメリット(浮いた税金分)が大きくなります。

他の所得と合算して税率が上がることはありますか?

利子所得は原則「分離課税」なので、給与などの税率には影響しません。ただし確定申告で「申告分離選択」をすると総合課税に乗せられ、その場合はご自身の所得税率(5%〜45%)が適用される場合があります。ふつうは選ばず、そのまま源泉徴収で済ませます。

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