所得金額調整控除とは? 年収850万円超・23歳未満の子がいる人は最大15万円——年収900万で年15,210円、1,000万で年45,630円の減税(申告忘れは5年さかのぼれる)
「年収が850万円を超えたら給与所得控除が195万円で打ち止めになると聞いた」「所得金額調整控除って年末調整の紙に欄があったけど、書かなくていいのか分からない」「子どもがいると得をする控除らしいが、いくら変わるのか誰も教えてくれない」——2020年の税制改正で給与所得控除の上限が220万円から195万円へ25万円引き下げられたとき、その増税を打ち消すために新設されたのが所得金額調整控除です。ところがこの控除は年末調整で自分から申告しないと適用されません。会社が勝手に付けてくれるものではなく、「所得金額調整控除申告書」に自分でチェックを入れる必要があります。
この記事では、①なぜこの控除が生まれたのかという制度の根拠、②年収850万円超・23歳未満の扶養親族がいる(または本人・同一生計配偶者・扶養親族が特別障害者)という適用要件の正確な読み方、③年収別に所得税・住民税がいくら減るかの1円単位の具体数値、④共働きは夫婦どちらも同じ子で適用できるという他の控除にはない特例、⑤年金と給与の両方を受け取る人に適用される「もう一つの所得金額調整控除」、⑥申告を忘れた場合の取り戻し方を計算します。ページ内のシミュレーターはすべてブラウザ内で完結し、入力した金額が外部に送信されることはありません。
なぜこの控除が生まれたのか——25万円の増税を打ち消すための装置
所得金額調整控除を理解する近道は、2020年(令和2年)分から適用された給与所得控除の改正を先に見ることです。この改正では2つのことが同時に起きました。
| 項目 | 2019年分まで | 2020年分から | 差 |
|---|---|---|---|
| 給与所得控除の上限額 | 220万円(年収1,000万円超) | 195万円(年収850万円超) | −25万円 |
| 給与所得控除の一律引き下げ | — | 各区分で10万円引き下げ | −10万円 |
| 基礎控除(所得税) | 38万円 | 48万円 | +10万円 |
基礎控除が10万円増えたので、年収850万円以下の人は給与所得控除の10万円減とちょうど相殺されてプラスマイナスゼロです。ところが年収850万円を超える人は、上限が220万円→195万円へさらに25万円下がったため、基礎控除の+10万円では埋まらず差し引き15万円の所得増(=増税)になります。
年収1,000万円の人の給与所得(改正後)= 1,000万円 − 195万円 = 805万円
差 = +25万円 … 基礎控除の+10万円を差し引いても+15万円の課税所得増
ここで政府が置いたのが所得金額調整控除です。「高所得層の負担を増やす」という改正の趣旨は保ちながら、子育て世帯と障害者を扶養する世帯だけは負担増から除外する——そのための最大15万円という控除額は、上の「差し引き15万円」をぴったり打ち消す数字として設計されています。つまりこの控除は新しい優遇ではなく、増税の免除措置です。
※ この設計思想を知っていると要件を覚えやすくなります。「なぜ850万円からなのか」=上限が下がった境界だから。「なぜ上限15万円なのか」=改正による課税所得増がちょうど15万円だから。「なぜ子育て・障害者世帯だけなのか」=教育費・介護費の負担が重い層を増税対象から外す政策判断だから。
適用要件——「年収850万円超」+「4つのうちどれか1つ」
子育て・特別障害者に対応する所得金額調整控除は、次の2つを同時に満たすときに適用されます。
要件2:次のいずれか1つに当てはまる
(a) 本人が特別障害者である
(b) 同一生計配偶者が特別障害者である
(c) 扶養親族が特別障害者である
(d) その年の12月31日時点で23歳未満の扶養親族がいる
実務上いちばん多いのは(d) 23歳未満の扶養親族です。ここで見落としやすい点を並べます。
- 「23歳未満」は年末時点の年齢。その年の12月31日に22歳なら対象、23歳の誕生日を迎えていれば対象外です。1月生まれと12月生まれで適用年が1年ずれます。
- 0歳でも対象。扶養控除は16歳未満に適用されませんが、所得金額調整控除には下限年齢がありません。「扶養控除の対象にならない子は関係ない」と思い込むのが最大の誤解で、0歳〜15歳の子がいる年収850万円超の人はすべて対象です。
- 扶養親族の定義は所得税法どおり。生計を一にしていて、その親族の合計所得金額が48万円以下(給与のみなら年収103万円以下)である必要があります。大学生の子がアルバイトで年収110万円稼いだ年は扶養親族から外れ、この控除も同時に消えます。
- 「850万円を超える」は超過が要件。ちょうど850万円(8,500,000円)では適用されません。8,500,001円から対象です。
- 判定は給与収入(額面)。給与所得(控除後の金額)ではありません。額面850万円=給与所得655万円なので、この2つを混同すると適用漏れになります。
控除額の計算式と年収別の減税額(1円単位)
※ 給与収入が1,000万円を超える場合は1,000万円で計算(=上限150,000円)
※ 1円未満の端数は切り上げ
控除額そのものは「最大15万円」ですが、実際に手元に戻る金額は控除額 × 税率です。年収850万〜1,100万円の帯は所得税率が23%(課税所得900万円以下)または33%(900万円超)に該当するため、減税額は次のようになります。以下は社会保険料を年収の14.40%、控除は基礎控除のみ(配偶者控除なし・16歳以上の扶養なし)とした試算です。
| 年収 | 控除額 | 所得税の軽減(復興税込) | 住民税の軽減 | 合計(年) |
|---|---|---|---|---|
| 850万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 860万円 | 10,000円 | 2,042円 | 1,000円 | 3,042円 |
| 880万円 | 30,000円 | 6,126円 | 3,000円 | 9,126円 |
| 900万円 | 50,000円 | 10,210円 | 5,000円 | 15,210円 |
| 920万円 | 70,000円 | 14,294円 | 7,000円 | 21,294円 |
| 950万円 | 100,000円 | 20,420円 | 10,000円 | 30,420円 |
| 1,000万円 | 150,000円 | 30,630円 | 15,000円 | 45,630円 |
| 1,050万円 | 150,000円(上限) | 30,630円 | 15,000円 | 45,630円 |
| 1,100万円 | 150,000円(上限) | 31,733円 | 15,000円 | 46,733円 |
年収1,000万円で減税額が頭打ちになります。控除額の計算が1,000万円で打ち切られるためで、年収1,500万円でも2,000万円でも控除額は150,000円のままです。ただし年収が上がって所得税率が33%の帯に入ると、同じ150,000円の控除でも戻る所得税が増えるため(150,000×33%×1.021≒50,540円)、合計の減税額はわずかに伸びます。上の表で1,100万円の所得税軽減が1,000万円より大きいのはこの税率段差によるものです。
計算の流れを年収900万円で具体的に追うと次のとおりです。
− 給与所得控除 1,950,000円(850万円超は一律上限)= 給与所得 7,050,000円
− 所得金額調整控除 50,000円 = 調整後の給与所得 7,000,000円
− 社会保険料 1,296,000円 − 基礎控除 480,000円 = 課税所得 5,224,000円
→ 所得税 5,224,000×20% − 427,500 = 617,300円(復興税込 630,263円)
控除がない場合の課税所得は5,274,000円 → 所得税 640,473円
差 = 10,210円(所得税)/ 住民税は 50,000×10% = 5,000円
共働きは「夫婦どちらも」同じ子で適用できる——他の控除にはない特例
所得金額調整控除で最も見落とされ、かつ最も金額の大きい論点がこれです。扶養控除・配偶者控除・医療費控除などは同じ扶養親族を夫婦のどちらか一方しか使えません(重複適用の禁止)。ところが所得金額調整控除にはこの制限がありません。
金額にすると次のようになります。夫の年収1,000万円・妻の年収900万円・子1人(5歳)というケースです。
| 年収 | 控除額 | 所得税+住民税の軽減 | |
|---|---|---|---|
| 夫 | 1,000万円 | 150,000円 | 45,630円 |
| 妻 | 900万円 | 50,000円 | 15,210円 |
| 世帯合計 | 1,900万円 | 200,000円 | 60,840円 |
子は1人しかいませんが、世帯で年60,840円の減税になります。ここで妻が「子は夫の扶養に入れているから自分は関係ない」と考えて申告書を空欄で出すと、妻の分の15,210円だけが失われます。扶養控除の対象にしているかどうかは、所得金額調整控除の適用要件と無関係——この一点を押さえておけば漏れは防げます。
※ ただし要件2の(d)を満たすには、その子がそれぞれの人にとって「扶養親族」に該当する必要があります。扶養親族の要件は「生計を一にする・合計所得48万円以下」であり、扶養控除を実際に適用したかどうかは問われません。同居して同じ家計で暮らしている子であれば、夫にとっても妻にとっても扶養親族に該当するため、両者が適用できます。
逆に注意が必要なのは子が1人だけで、夫婦の一方が年収850万円以下のケースです。この場合は年収850万円超の側のみが適用でき、もう一方は控除額0円です。要件は各人の年収で個別に判定され、世帯年収では判定しません。夫1,300万円・妻400万円(世帯1,700万円)なら夫の150,000円だけ、夫900万円・妻900万円(世帯1,800万円)なら2人合計100,000円と、世帯年収が同じでも分散のしかたで控除額が変わります。
もう一つの所得金額調整控除——給与と年金の両方がある人
「所得金額調整控除」という名前の控除は2種類あります。ここまで説明したのが1つ目(子育て・特別障害者)で、2つ目が給与所得と公的年金等の雑所得の両方がある人のための調整です。要件も計算式もまったく別物なので、混同しないよう分けて理解します。
要件:給与所得控除後の給与所得 + 公的年金等控除後の雑所得 > 10万円
控除額 = min(給与所得, 10万円) + min(年金の雑所得, 10万円) − 10万円
(上限 10万円)
これも2020年改正の副作用を打ち消す装置です。改正では給与所得控除が10万円下がり、公的年金等控除も10万円下がりました。給与だけの人は基礎控除+10万円で相殺されますが、給与と年金の両方を受け取っている人は10万円の引き下げを2回食らうため、基礎控除の+10万円では1回分しか埋まりません。その差額10万円を戻すのがこの控除です。
典型例は60代の再雇用者です。特別支給の老齢厚生年金を受け取りながらパート勤務している、あるいは65歳以降に年金と給与を併給している人が該当します。
| ケース | 給与所得 | 年金の雑所得 | 控除額 |
|---|---|---|---|
| 給与のみ | 200万円 | 0円 | 0円(対象外) |
| 年金のみ | 0円 | 50万円 | 0円(対象外) |
| 給与5万+年金3万 | 50,000円 | 30,000円 | 0円(合計10万円以下) |
| 給与8万+年金8万 | 80,000円 | 80,000円 | 80,000+80,000−100,000=60,000円 |
| 給与100万+年金30万 | 1,000,000円 | 300,000円 | 100,000+100,000−100,000=100,000円(上限) |
第2種には年収850万円という要件も、子の有無という要件もありません。給与と年金の両方があって合計が10万円を超えていれば、金額の大小にかかわらず適用されます。そして重要なのは第1種と第2種は併用できる点です。両方に該当する人(年収850万円超・23歳未満の子あり・年金も受給)は、第1種の最大15万円 + 第2種の最大10万円 = 最大25万円を給与所得から差し引けます。
計算ツール:所得金額調整控除でいくら手取りが増えるか
年収と要件の該当状況を入力すると、第1種・第2種の控除額、所得税・住民税の軽減額、共働きの世帯合計を計算します。すべてブラウザ内で処理し、入力した金額はどこにも送信されません。
申告を忘れた場合の取り戻し方——5年間さかのぼれる
年末調整で所得金額調整控除の申告書を空欄で出してしまい、源泉徴収票の「所得金額調整控除額」欄が0円になっている場合、あきらめる必要はありません。次の順序で取り戻せます。
- まず源泉徴収票を確認する。「所得金額調整控除額」または「(摘要)」欄に金額が記載されていれば適用済みです。給与所得控除後の金額が「年収 − 1,950,000円」ちょうどになっていれば未適用、それより控除額分だけ小さければ適用済みと判別できます。年収900万円なら7,050,000円=未適用、7,000,000円=適用済みです。
- その年の年末調整がまだ確定していないなら、会社に再年末調整を依頼する。翌年1月末日までなら会社側で年末調整の再計算(再年調)が可能です。
- 年が明けて源泉徴収票が確定していれば、確定申告をする。還付申告はその年の翌年1月1日から5年間提出できます。2026年時点なら2021年分(令和3年分)以降が対象です。所得金額調整控除は申告書第一表の「所得金額調整控除」欄に控除額を書き、給与所得の金額から差し引いた額を記載します。
- すでに確定申告を提出済みで控除を書き忘れた場合は「更正の請求」。法定申告期限から5年以内に更正の請求書を提出します。
取り戻せる金額は1年あたり最大46,733円(年収1,100万円のケース)です。5年分まとめて申告できるなら20万円超になります。年収が850万円を超えた年に子どもがいた人は、過去の源泉徴収票をすべて確認する価値があります。
申告漏れが起きやすい典型パターンは次の4つです。
- 昇給・昇進で初めて年収850万円を超えた年——それまで無関係だった欄なので存在に気づかない。
- 賞与が大きく出て年収が850万円を超えた年——月給ベースでは850万円未満のため対象外だと思い込む。判定は賞与を含めた年間の給与収入です。
- 子が0〜15歳のみ——扶養控除の対象外なので「扶養親族なし」と書いてしまい、連動して調整控除も申告しない。
- 共働きで配偶者側——子を相手の扶養に入れているため自分は関係ないと判断する(前述のとおり両方適用可)。
関連する計算ツール・記事
- 給与所得控除の計算——この控除の前提となる195万円上限の仕組み
- 給与所得控除の速算表——年収から給与所得を1円単位で出す
- 年収900万円の手取り——この控除を含めた手取りの実額
- 年収1,000万円の手取り——控除額が上限に達する年収帯の手取り
- 所得税率の速算表——控除額×税率で減税額を出す根拠
- 扶養控除と子どもの年齢——16歳未満は扶養控除の対象外だが調整控除は対象
- 年末調整の考え方——申告書のどこに何を書くか
- 確定申告の還付金の計算——申告漏れを取り戻すときの金額
- 所得控除と税額控除の違い——所得控除である本控除の効き方
- 厚生年金保険料の計算——社会保険料の実額を確認する
- 手取り計算ツール——控除適用後の可処分所得を計算
- 税金計算ツール——所得税・住民税の概算
注意事項
本記事の金額は所得税法第28条・租税特別措置法および所得税法等の一部を改正する法律(2018年成立、2020年分から適用)にもとづく所得金額調整控除の計算式(子育て・特別障害者:(給与収入−850万円)×10%、上限15万円/給与・年金併給:min(給与所得,10万円)+min(年金雑所得,10万円)−10万円、上限10万円)を前提とした単純計算です。減税額の試算では社会保険料を年収の14.40%、所得控除は基礎控除のみ(所得税48万円・住民税43万円)と仮定しており、配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除・iDeCo等を適用している場合、適用される所得税率の帯が変わって減税額も変動します。住民税は所得割10%のみを計算対象とし、均等割・調整控除・自治体独自の税率差は減税額の差分に影響しないため省略しています。復興特別所得税は2.1%で計算しています。特別障害者の判定、扶養親族の該当性、年金の雑所得の金額、政令指定都市の税率区分、年の途中で扶養親族が増減した場合の取り扱いなど個別の事情によって結果は変わります。実際の控除額・申告方法・還付額は、必ずお手元の源泉徴収票、国税庁の公式資料(所得金額調整控除申告書の記載要領)、勤務先の給与担当部署、または税務署・税理士にご確認ください。本記事は情報提供を目的としたもので、個別の税務相談・申告手続きの助言に代わるものではありません。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力した情報が外部に送信されることはありません。
よくある質問
所得金額調整控除とは何ですか?
2020年分から給与所得控除の上限が220万円→195万円へ25万円引き下げられた増税を、子育て世帯と障害者を扶養する世帯だけ打ち消すために新設された所得控除です。給与収入850万円を超え、かつ23歳未満の扶養親族がいる(または本人・同一生計配偶者・扶養親族が特別障害者である)場合に、(給与収入−850万円)×10%(上限15万円)を給与所得から差し引けます。新しい優遇ではなく、増税の免除措置という性格の控除です。
控除額はいくらになりますか?
(給与収入−8,500,000円)×10%で、給与収入1,000万円超は1,000万円で計算するため上限150,000円です。年収860万円で10,000円、900万円で50,000円、950万円で100,000円、1,000万円以上で150,000円となります。年収1,500万円でも2,000万円でも控除額は150,000円のままです。
実際に手取りはいくら増えますか?
控除額×(所得税率+住民税率10%)が減税額です。社会保険料を年収の14.40%、控除は基礎控除のみと仮定すると、年収900万円で所得税10,210円+住民税5,000円=年15,210円、年収1,000万円で所得税30,630円+住民税15,000円=年45,630円、年収1,100万円で年46,733円になります。住民税の軽減額は必ず「控除額の1割」なので検算に使えます。
0歳や小学生の子でも対象になりますか?
なります。所得金額調整控除の要件は「年末時点で23歳未満の扶養親族」であり、年齢の下限はありません。扶養控除が16歳未満に適用されないため「対象外」と誤解されやすいのですが、0歳から15歳の子がいる年収850万円超の人はすべて第1種の対象です。この思い込みが申告漏れの最大の原因になっています。
共働きで子が1人の場合、夫婦どちらか一方しか使えませんか?
両方使えます。扶養控除や配偶者控除と違い、所得金額調整控除には同一扶養親族の重複適用禁止のルールがありません。夫婦がともに年収850万円を超えていれば、同じ子を根拠に2人とも適用できます。夫1,000万円・妻900万円・子1人なら控除額は合計200,000円、世帯の減税額は年60,840円です。子を相手の扶養に入れているかどうかは無関係です。
年収がちょうど850万円のときは対象ですか?
対象外です。要件は「850万円を超える」なので、8,500,000円では適用されず8,500,001円から対象になります。また判定に使うのは給与収入(額面・賞与を含む年間総額)で、給与所得控除後の金額ではありません。額面850万円は給与所得655万円なので、この2つを混同すると適用の有無を誤ります。
年末調整で申告しなくても会社が自動で適用してくれますか?
してくれません。「所得金額調整控除申告書」(基礎控除申告書・配偶者控除等申告書と一体の用紙)に、該当する旨と扶養親族の氏名・生年月日を自分で記入する必要があります。会社は従業員の子の年齢を把握していないため、白紙で提出すれば控除ゼロで年末調整が確定します。源泉徴収票の給与所得控除後の金額が「年収−1,950,000円」ちょうどなら未適用です。
申告を忘れた場合、あとから取り戻せますか?
取り戻せます。翌年1月末までなら会社の再年末調整、それ以降は確定申告(還付申告)で、その年の翌年1月1日から5年間さかのぼれます。すでに確定申告を提出済みで書き忘れた場合は法定申告期限から5年以内に更正の請求を行います。1年あたり最大46,733円、5年分なら20万円超になる可能性があります。
給与と年金の両方がある場合の所得金額調整控除とは別ですか?
別の控除です(第2種)。給与所得控除後の給与所得と公的年金等控除後の雑所得の合計が10万円を超える場合、min(給与所得,10万円)+min(年金雑所得,10万円)−10万円(上限10万円)を差し引けます。年収850万円という要件も子の有無も関係ありません。第1種と併用できるため、両方に該当すれば最大25万円を控除できます。ただし第2種は年末調整の対象外で、確定申告が必要です。
子がアルバイトをしていると対象外になりますか?
子の合計所得金額が48万円(給与のみなら年収103万円)を超えると扶養親族から外れるため、その年は所得金額調整控除も適用できません。大学生の子が年収110万円稼いだ年は、扶養控除63万円と所得金額調整控除15万円が同時に失われ、年収1,000万円の親なら合計で20万円前後の増税になります。子のアルバイト収入は年末に必ず確認してください。