厚生年金保険料はいくら? 標準報酬月額×18.3%の計算式と「会社と折半9.15%」、賞与の150万円の壁・実質負担率を具体例で

2026-08-31 | 厚生年金 厚生年金保険料 保険料率 折半 標準報酬月額 賞与 社会保険 手取り 計算 給与明細

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「給与明細を見ると、厚生年金保険料って毎月3万円弱引かれている。この金額はどうやって決まってるんだ?」——会社員ならだれもが一度は疑問に思います。ネットで「厚生年金保険料 計算」「厚生年金 折半 いくら」「賞与 厚生年金 かかる?」と検索する人は多いのに、「標準報酬月額 × 18.3% のうち半分を会社と折半」という計算式を、賞与の150万円の壁や実質負担率の罠とともに1円単位で追っている長文は意外と少ないです。

この記事では、厚生年金保険料の計算式(保険料率18.300%・事業主と労働者の折半各9.150%)を根拠に、標準報酬月額ごとの本人負担額を整理します。標準報酬月額30万円なら本人27,450円/月(年329,400円)、上限等級の62万円なら56,730円/月(年680,760円)という具体例と、知らないと損する「賞与は1回150万円超がカットされる」「ボーナスがあると実質負担率は9.15%を超える」という罠まで確認します。

📌 結論ファースト:厚生年金保険料は「標準報酬月額 × 18.300%」で決まり、その半分(9.15%)を本人が負担します(残り半分は会社)。標準報酬月額30万円なら総額54,900円/月、本人負担27,450円/月(年329,400円)。上限等級の620,000円なら本人負担56,730円/月(年680,760円)です。ただし賞与(ボーナス)にも同率でかかり、1回150万円を超える分はカット、年間3回分(年額450万円)までが対象になるため、年収600万円(月50万+賞与300万)だと本人負担は年823,500円(実質負担率約13.7%)になります。「給与の9.15%」で計算すると3割近く過小評価するので注意。

誰が読むべき記事か(検索意図)

この記事は次のような人に向けて書いています。

計算式の根拠

厚生年金保険料は、毎月の「標準報酬月額」と「標準賞与額」に、保険料率(令和6年度=2024年9月以降は 18.300%)を掛けて出します。その額を事業主(会社)と労働者(あなた)で半分ずつ負担します(折半)。

【毎月の厚生年金保険料】  総額 = 標準報酬月額 × 18.300%  本人負担 = 標準報酬月額 × 9.150%(総額の半分) 【賞与(ボーナス)の厚生年金保険料】  総額 = 標準賞与額 × 18.300%  本人負担 = 標準賞与額 × 9.150%  ※ 標準賞与額は「1回150万円を超える分は非対象」「年間3回分(年額上限450万円)までが対象」

直感としてのポイント:給与天引きで見える額は「半分(9.15%)」です。もう半分は会社が肩代わりしているため、給与明細の「厚生年金保険料」欄の額を2倍したものが、会社にかかる総コストのうち厚生年金の部分になります。健康保険料も同様に折半です(健康保険の料率は職域で異なります)。

具体数値例①:標準報酬月額ごとの本人負担額

保険料率18.300%(本人9.150%)で、標準報酬月額の主な等級ごとに本人が負担する額を出します。標準報酬月額は「給与を等級表に当てはめた額」で、実際の給与と一致しないことがあります(しくみは標準報酬月額の記事へ)。

標準報酬月額総額(会社+本人)本人負担(月)本人負担(年)
180,000円32,940円/月16,470円197,640円
200,000円36,600円/月18,300円219,600円
250,000円45,750円/月22,875円274,500円
300,000円(年収約500万円目安)54,900円/月27,450円329,400円
350,000円64,050円/月32,025円384,300円
400,000円73,200円/月36,600円439,200円
450,000円82,350円/月41,175円494,100円
500,000円(年収約800万円目安)91,500円/月45,750円549,000円
580,000円106,140円/月53,070円636,840円
620,000円(上限等級・第32級)113,460円/月56,730円680,760円

標準報酬月額30万円(年収500万円層の目安)なら、本人負担は月27,450円・年329,400円です。給与明細の「厚生年金保険料」欄がこのあたりなら、計算は合っています。上限等級の62万円でも月56,730円(年680,760円)で頭打ちになるため、それ以上の高所得でも月額はこれ以上には上がりません(下限は第1級88,000円)。

具体数値例②:賞与(ボーナス)にかかる厚生年金

賞与にも給与と同率(18.3%/本人9.15%)で厚生年金がかかります。ただし「1回150万円を超える分は非対象」で、さらに「年間3回分(年額上限450万円)まで」が対象です。つまり夏・冬・期末の3回ならフルにかかりますが、4回目以降や1回150万円超の部分は非対象になります。

賞与(1回)標準賞与額(対象分)本人負担(その1回)
500,000円500,000円45,750円
1,000,000円1,000,000円91,500円
1,500,000円(カット境界)1,500,000円137,250円
2,000,000円(150万超はカット)1,500,000円137,250円

賞与200万円をもらっても、厚生年金の対象になるのは150万円までなので、本人負担は137,250円で頭打ちです。年間で3回(合計450万円)までが上限対象となるため、たとえば夏100万・冬100万・期末100万なら本人負担は年合計274,500円、夏150万・冬150万・期末150万なら年合計411,750円になります。

落とし穴:「給与の9.15%」で計算すると過小評価する

多くの人が「厚生年金は給与の9.15%だから、年収600万なら年54.9万円だな」と計算しますが、これは賞与分を忘れた過小評価です。賞与(ボーナス)にも同率でかかるため、標準報酬ベースは「年収+賞与(年額上限450万円)」になります。年収600万円(月50万+夏冬賞与合計300万)の場合を比べます。

ケース標準報酬ベース(年)本人負担(年)実質負担率(年収比)
年収400万(月33.3万+賞与200万)6,000,000円549,000円13.73%
年収600万(月50万+賞与300万)9,000,000円823,500円13.73%
年収800万(月66.7万+賞与400万)12,000,000円1,098,000円13.73%
年収1,000万(月83.3万+賞与450万で頭打ち)14,500,000円1,326,750円13.27%
年収1,200万(月100万+賞与450万で頭打ち)16,500,000円1,509,750円12.58%

年収600万円なら、本人負担は年823,500円で、実質負担率は年収の約13.7%になります。「給与×9.15%(年54.9万円)」で出すと約27万円の過小評価です。賞与がある分、実質負担率は9.15%よりずっと高くなります。年収1,000万円超では賞与の年間上限(450万円)に達するため、実質負担率は逆に下がっていきます(年収が増えても標準報酬ベースは年1,450万〜1,650万円で頭打ち)。

注意点・落とし穴

結論:どう使い分けるか

計算の根拠と注意点を踏まえると、次の使い方が現実的です。

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注意事項

本記事の数値は、日本の公的年金制度の現行の算法(令和6年度=2024年9月以降の厚生年金保険料率 18.300%、事業主・労働者各 9.150% の折半)に基づくモデル計算です。具体的には、毎月の保険料=標準報酬月額×18.300%(本人9.150%)、賞与の保険料=標準賞与額×18.300%(本人9.150%)とし、標準賞与額は「1回150万円を超える分は非対象」「年間3回分(年額上限450万円)までが対象」として算出したものです。標準報酬月額の上限は現在の等級表で最上位の第32級620,000円、下限は第1級88,000円です。実際の額は、お勤めの会社の標準報酬月額の決定(定時決定・随時改定)、賞与の支給回数・金額、健康保険の職域(協会けんぽ・組合保険料率など)の違い、制度改正(料率の変更)によって異なります。保険料率は過去に段階的に引き上げられてきた経緯があり、将来も変動する可能性があります。正確な保険料額は、給与明細の「厚生年金保険料」欄、または日本年金機構・事業主(給与担当)へご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、個別の保険料相談に代わるものではありません。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力した情報が外部に送信されることはありません。

よくある質問

厚生年金保険料はいくらですか?

標準報酬月額 × 18.300% が総額で、その半分(9.15%)を本人が負担します。標準報酬月額30万円なら総額54,900円/月、本人負担27,450円/月(年329,400円)。標準報酬月額620,000円(上限等級)なら本人負担は56,730円/月(年680,760円)です。

会社と折半って本当に半分ずつですか?

はい、厚生年金保険料は事業主(会社)と労働者で各9.150%(合計18.300%)ずつ負担します。給与天引きで見える額は半分で、残り半分は会社が肩代わりしています。健康保険料も同様に折半です。

賞与(ボーナス)にも厚生年金はかかりますか?

かかります。賞与にも給与と同率(18.3%/本人9.15%)でかかりますが、1回150万円を超える分は非対象、かつ年間3回分(年額上限450万円)までが対象です。夏・冬・期末の3回ならフルにかかり、4回目以降は非対象になります。

「給与の9.15%」で計算すると間違いますか?

間違います。賞与分も含まれるため、年収600万円(月50万+賞与年300万)の場合、本人負担は年823,500円(実質負担率約13.7%)になります。「給与×9.15%」で出すと年54.9万円と3割近く過小評価します。標準報酬ベースが年収の約1.5倍になるのが通常です。

厚生年金保険料の上限はいくらですか?

標準報酬月額の上限は現在の等級表で最上位の第32級620,000円です。給与がそれ以上でも、月額保険料の計算上は620,000円で頭打ちになります(本人負担56,730円/月)。下限は第1級88,000円です。

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