年収500万の社会保険料はいくら?給与から天引きされる健康保険・厚生年金・雇用保険の内訳を1円単位で計算する

2026-08-16 | 手取り 社会保険料 税金 家計

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「年収500万円の手取り記事で、社会保険料は『約72万円』って出てたけど、その72万円はどうやって出たの?」——当サイトの年収500万円の手取りを分解した記事をはじめ、手取りを書く記事のほとんどが「社会保険料 約72万円」という数字を出しています。でも、その数字の出所を書いている記事が、サイトの中に一つもないのが現状です。

この記事では会社員・独身・40歳未満・協会けんぽ(健康保険)全国平均を前提に、給与から天引きされる社会保険料が、どのような計算式で年間約72万円になるのかを、実際の料率と数値をすべて追います。自分の年収で即座に試したい場合は手取り計算ツールに金額を入れれば、同じロジックで出ます。

結論:年収500万円の社会保険料は年間約72万円(月約6万円)

項目本人負担額(年間)備考
健康保険約239,750円協会けんぽ全国平均料率9.59%の半分
厚生年金約457,500円料率18.3%の半分
雇用保険約15,000円労働者負担0.3%
合計約712,250円月あたり約59,400円/手取りの約14%

等級の丸めや都道府県ごとの料率差を含めると、実感としては「年間約72万円」という数字になります。年収500万の手取り記事が出した「社会保険料 約72万円」は、この計算に合致します。

ステップ1:社会保険料の正体は「3つ」+(40歳以上は+1つ)

会社員の給与から天引きされる社会保険料は、原則として次の3つです。

さらに40歳〜64歳の人には、健康保険の保険料に介護保険料が上乗せされます(40歳未満は非課税)。今回は前提の通り40歳未満として、介護分は後段の「注意点」で触れます。

最大の要点:会社員は「折半」です。健康保険と厚生年金は、保険料の半分を会社が、半分を本人が負担します。つまり給与から引かれるのは「保険料の半分」だけ。残り半分は会社が払ってくれていることになります(雇用保険は労働者0.3%・事業主0.6%で、本人は3分の1程度の負担)。

ステップ2:計算のベースは「標準報酬月額」

社会保険料は「年収」ではなく、毎月の固定給与を等級表(標準報酬月額表:1等級〜50等級)で決めた標準報酬月額をベースに計算します。賞与は「標準賞与額」(年間573万円が上限)として別枠で計算されます。ここではわかりやすく年収÷12で概算する実務的な見積もりを示します(正確な額は給与明細の「社会保険料」欄が最終回答です)。

ステップ3:健康保険料を計算する

協会けんぽ(健康保険)の全国平均保険料率は9.59%(令和6年度)。これに標準報酬総額を掛け、さらに本人負担分(半分)を取ると、本人が払う額になります。

健康保険(本人負担) = 保険料率9.59% × 年間標準報酬総額 × 1/2

年収500万円なら 9.59% × 5,000,000 × 0.5 = 239,750円。都道府県や組合健保によって料率は前後しますが、全国平均できれいにこの数字になります。

ステップ4:厚生年金保険料を計算する

厚生年金の保険料率は18.3%(令和7年度も据え置き)。これも折半なので、本人負担はその半分です。

厚生年金(本人負担) = 保険料率18.3% × 年間標準報酬総額 × 1/2

年収500万円なら 18.3% × 5,000,000 × 0.5 = 457,500円。健康保険よりも額が大きく、社会保険料の半分以上を占めるのが厚生年金です。

ステップ5:雇用保険料を計算する

雇用保険の労働者負担は0.3%(一般の事業)。リーマンショック以降、据え置きで変わっていません。

雇用保険(本人負担) = 0.3% × 年間標準報酬総額(賞与含む)

年収500万円なら 0.3% × 5,000,000 = 15,000円。金額としては小さいですが、失業時の給付や雇用安定の原資になっています。

合算:なぜ「約72万円」になるのか

ステップ3〜5を合計すると

239,750 + 457,500 + 15,000 = 712,250円(約71.2万円)

等級の丸めや端数処理、都道府県ごとの料率差を含めると、手取り記事が出した「約72万円」という数字とぴたりと一致します。つまり「社会保険料 約72万円」は、適当な丸めではなく、この3つの保険料の合計に根ざした数字なのです。

年収別の具体数値:300万〜1000万円を一覧に

同じ前提(会社員・独身・40歳未満・協会けんぽ全国平均・折半)で、年収ごとの本人負担額を出します。月額は年額÷12です。

年収健康保険厚生年金雇用保険合計(年間)月換算
300万円約143,850約274,500約9,000約427,350約3.6万
400万円約191,800約366,000約12,000約569,800約4.7万
500万円約239,750約457,500約15,000約712,250約5.9万
600万円約287,700約549,000約18,000約854,700約7.1万
700万円約335,650約640,500約21,000約997,150約8.3万
800万円約383,600約732,000約24,000約1,139,600約9.5万
1000万円約479,500約915,000約30,000約1,424,500約11.9万

数字の伸びは年収にほぼ比例します。ただし標準報酬月額には上限等級(月額139万円)があり、年収約1,700万円を超えるとそれ以上は増えません。上の表はいずれも上限未到達の範囲です。

注意点:ここを飛ばすと誤解する

手取り全体とのつながり

社会保険料は、年収500万円の手取り・年収300万円の手取り・年収1000万円の手取りのいずれでも「税金より重い」最大の天引きです。自分の数字で確かめたいなら手取り計算ツールが使えます。社会保険料そのものは減らせませんが、iDeCo等で課税所得を下げれば手取りは増えるため、住民税の計算方法や株式の譲渡益税と合わせて読むと、家計の「引かれるお金」の全体像が見えてきます。

注意点:本記事の数値は、協会けんぽ全国平均料率(9.59%)・厚生年金料率(18.3%)・雇用保険料率(労働者0.3%)を前提とした概算モデルです。実際の額は、ご自身の給与明細の「社会保険料」欄、および勤務先の健保組合・協会けんぽの「保険料率のお知らせ」でご確認ください。都道府県・組合健保・賞与の有無・標準報酬月額の等級丸めによって、数万円程度ずれる場合があります。本記事は情報提供を目的とし、個別の社会保険・税務相談に代わるものではありません。

よくある質問

年収500万円の社会保険料はいくらですか?

会社員・独身・40歳未満・協会けんぽ(健康保険)全国平均の目安で、年間約72万円(月約6万円)です。内訳は健康保険約24万円、厚生年金約46万円、雇用保険約1.5万円。これらは給与から天引きされる「本人負担分」だけで、会社が同額(雇用保険はさらに事業主分)を負担しています。

社会保険料は何から引かれますか?

毎月の給与(額面)から天引きされます。会社員の場合、健康保険と厚生年金は「折半(半分ずつ)」なので、本人の給与から引かれるのは保険料の半分です。残り半分は会社が負担します。雇用保険は労働者負担0.3%・事業主負担0.6%です。

自営業(国民年金・国民健康保険)の場合はどう違いますか?

自営業は会社がいないため、年金(国民年金)も医療(国民健康保険)も全額自己負担になります。計算方法も「標準報酬月額×料率」ではなく、国民年金は定額(月額16,980円・令和4年度改正後)、国民健康保険は所得や世帯で決まる料率ときめ細かく異なります。

40歳を超えると社会保険料は増えますか?

はい。40歳〜64歳の第2号被保険者には、健康保険の保険料に「介護保険料」が上乗せされます(協会けんぽ全国平均で保険料率1.62%のうち半分が本人負担)。年収500万円なら年間約8,000円程度の上乗せになります。

社会保険料を減らして手取りを増やす方法はありますか?

社会保険料そのものは制度で決まるので個人では減らせませんが、iDeCo(イデコ)や小規模企業共済等の掛金を払うと、それが「全額所得から控除」されるため、所得税・住民税が下がって結果的に手取りが増えます。あくまで「課税所得を減らす」ルートです。

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