投資信託の税金はいくら? 100万→150万で売れば101,575円——普通分配金と元本払戻金の違い・外国株式ファンドの実効28.3%まで1円単位で計算
「投資信託を売ったら税金はいくら引かれるの?」「分配金が5万円出たのに、口座に入ったのは4万3,906円だった。何が引かれた?」「特定口座なら確定申告しなくていいの?」——投資信託を初めて売却した人、あるいは毎月分配型ファンドの明細を見て首をかしげた人が、必ず一度は検索するテーマです。ところが「投資信託 税金」で調べても出てくるのは「利益に20.315%かかります」で終わる解説ばかりで、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)で税額がまるで違うこと、外国株式ファンドは現地課税と国内課税の二重取りになること、特定口座でも確定申告した方が得になる場合があることまで、数字で示したページはほとんどありません。
この記事では、①投資信託の税金の計算式(20.315%の内訳)、②売却益(譲渡益)の具体計算、③分配金の「普通」と「元本払戻」の決定的な違い、④外国株式ファンドの二重課税と外国税額控除の限度額、⑤損失の繰越控除で税金がいくら戻るか、⑥NISAとの差額、を順に1円単位で計算します。ページ内の計算ツールはすべてブラウザ内で完結し、入力した金額が外部へ送信されることはありません。
投資信託の税金の計算式(20.315%の内訳)
投資信託で課税されるのは①売却(換金・解約)したときの譲渡益と②普通分配金の2つです。どちらも申告分離課税で、税率は所得の多さに関係なく一律です。
内訳:所得税 15% + 復興特別所得税 0.315%(=15%×2.1%)+ 住民税 5%
ここで重要なのは、この20.315%が給与の所得税率とは完全に別枠だということです。給与の所得税は課税所得が増えるほど税率が上がる累進課税(5%〜45%)ですが、投資信託の利益は1万円の利益でも1億円の利益でも20.315%。年収2,000万円の人にとっては割安で、年収200万円の人(給与の限界税率5%)にとっては割高な税率、という非対称があります。
復興特別所得税の0.315%という中途半端な数字は、所得税額の2.1%という定義から来ています。15% × 2.1% = 0.315%。利益50万円なら所得税75,000円に対して復興特別所得税1,575円が上乗せされる計算です。
所得税:500,000 × 15% = 75,000円
復興特別所得税:75,000 × 2.1% = 1,575円
住民税:500,000 × 5% = 25,000円
合計:101,575円
※ 復興特別所得税は2037年分までの措置です。住民税5%には復興分の上乗せがありません(住民税の復興増税は2023年度で終了しています)。
売却益(譲渡益)の具体数値例
投資信託の譲渡益は「売却金額 − 取得費 − 売却手数料」で計算します。取得費は買った時の金額(購入手数料を含む)で、複数回に分けて買った場合は総平均法に準ずる方法(買った金額の合計 ÷ 買った口数の合計)で1口あたりの取得単価を出します。
| 取得費 | 売却金額 | 譲渡益 | 税額(20.315%) | 受取額 |
|---|---|---|---|---|
| 500,000円 | 650,000円 | 150,000円 | 30,472円 | 619,528円 |
| 1,000,000円 | 1,500,000円 | 500,000円 | 101,575円 | 1,398,425円 |
| 3,000,000円 | 4,200,000円 | 1,200,000円 | 243,780円 | 3,956,220円 |
特定口座(源泉徴収あり)を選んでいれば、この税額は売却時に自動で引かれて口座に入金されます。確定申告は不要です。一方で特定口座(源泉徴収なし)や一般口座の場合は、年間の損益をまとめて自分で確定申告する必要があります。
「源泉徴収あり」を選んでいる人が誤解しやすいのが、売却するたびに引かれるという点です。同じ年に別のファンドで損失を出した場合、証券会社が同一口座内で自動的に損益通算し、引きすぎた税金を還付します(年末または損失発生時に精算)。ただし複数の証券会社にまたがる損益通算は自動では行われず、確定申告が必要です。
分配金の「普通分配金」と「元本払戻金」——ここで税額が変わる
投資信託の税金でもっとも誤解が多いのがここです。分配金は全額が利益ではありません。投資信託の分配金は、あなたが預けた元本の一部を払い戻しているだけの場合があるのです。
・分配後の基準価額が個別元本を上回る部分 → 普通分配金(課税・20.315%)
・分配後の基準価額が個別元本を下回る部分 → 元本払戻金=特別分配金(非課税)
元本払戻金が非課税なのは、優遇されているからではありません。「あなたのお金を返しているだけなので、そもそも利益ではない」という理屈です。そして元本払戻を受けた分だけ個別元本が下がるため、将来売却したときの譲渡益が増え、そのときに課税されます。非課税ではなく課税の繰り延べと理解するのが正確です。
具体数値例:分配金50,000円のうち20,000円が元本払戻だった場合
保有口数100万口(=100万円相当)のファンドが、1万口あたり500円の分配金を出したとします。うち300円が普通分配金、200円が元本払戻金という内訳です。
| 項目 | 金額 | 課税 | 税額 |
|---|---|---|---|
| 分配金の総額(500円 × 100万口 ÷ 1万口) | 50,000円 | — | — |
| うち普通分配金(300円分) | 30,000円 | 課税 | 6,094円 |
| うち元本払戻金(200円分) | 20,000円 | 非課税 | 0円 |
| 手取り | 43,906円 | 6,094円 | |
もし「分配金は全額課税」と誤解して計算すると税額は10,158円。実際の6,094円との差は4,063円です。分配金の明細で「特別分配金」という欄を見つけたら、その分は非課税だが、あなたの元本が削れているというサインだと読んでください。
計算ツール:売却益・分配金の税金と手取りを計算する
購入金額・売却金額・分配金の内訳を入れると、譲渡益にかかる税金、分配金にかかる税金、合計の手取り、そして同じ利益をNISAで得ていた場合との差額を計算します。すべてブラウザ内で処理し、入力した金額はどこにも送信されません。
外国株式ファンドの二重課税——実効28.3%と外国税額控除の限度額
米国株式インデックスファンド(S&P500・全世界株式など)の分配金には、意外な負担が隠れています。米国で10%源泉徴収された後、その残りに日本で20.315%が課される——いわゆる二重課税です。
米国源泉徴収:100,000 × 10% = 10,000円
国内課税の対象額:100,000 − 10,000 = 90,000円
所得税:90,000 × 15% = 13,500円
復興特別所得税:13,500 × 2.1% = 283円
住民税:90,000 × 5% = 4,500円
国内課税の合計 18,283円
合計 28,283円(実効税率 28.3%)
国内資産のみのファンドなら20,315円で済むところが、7,968円多く取られる計算です。国内課税は米国で引かれた後の90,000円に対してかかるため、単純に20.315%+10%=30.315%にはなりません。この二重課税を緩和するのが外国税額控除で、確定申告により所得税・住民税から一定額を差し引けます。ただし全額は戻りません。
外国税額控除の限度額を計算する(年収600万円・独身の例)
年収600万円・独身・社会保険料14.5%で、分配金10万円(米国株式ファンド)を受け取った場合を1円単位で追います。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 給与収入 | 6,000,000円 |
| 給与所得控除(収入×20%+44万円) | 1,640,000円 |
| 給与所得 | 4,360,000円 |
| 社会保険料(14.5%概算) | 870,000円 |
| 基礎控除 | 480,000円 |
| 課税所得(給与分・千円未満切捨) | 3,010,000円 |
| 給与分の所得税(10%−97,500円) | 203,500円 |
| 分配金への所得税(90,000円 × 15%) | 13,500円 |
| 所得税の合計 | 217,000円 |
| 所得税の控除限度額(217,000 × 100,000 ÷ 3,110,000) | 6,977円 |
| 住民税の控除限度額(所得税限度額の30%) | 2,093円 |
| 取り戻せる合計 | 9,070円 |
つまり米国で払った10,000円のうち、所得税から取り戻せるのは6,977円まで。住民税の控除(所得税限度額の30% = 2,093円)を足しても合計9,070円で、930円は取り戻せません。しかも外国税額控除を受けるには確定申告が必要で、その結果として分配金が合計所得に加算される副作用(後述)もあります。1万円の分配金に対して数百円を取り戻すために申告する価値があるかは、手間と副作用を含めて判断してください。
※ 2020年以降、国内投資信託を通じた外国課税の一部は運用会社側で自動調整される仕組み(二重課税調整措置)が入っており、上場投資信託(ETF)や一部の公募投信では申告不要で調整済みの場合があります。ご自身のファンドの交付運用報告書で確認してください。
損失が出た年こそ確定申告——繰越控除で101,575円戻る
投資信託を損失で売った年は税金がかからないので「申告しなくていい」と思いがちですが、これは最も損な判断です。譲渡損失は確定申告することで翌年以降3年間繰り越して、将来の利益と相殺できます(上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除)。
翌年:譲渡益 800,000円
繰越控除なし:800,000 × 20.315% = 162,520円
繰越控除あり:(800,000 − 500,000)× 20.315% = 60,945円
差額 101,575円の節税
申告を1回するだけで10万円以上変わります。しかも損失を繰り越すには、損失が出た年と、その後の各年で連続して確定申告し続ける必要があります。途中で1年でも申告を飛ばすと繰越が切れるため、利益が出ていない年も「損失を維持する申告」をしておくのが正解です。
損益通算できるもの・できないもの
| 組み合わせ | 損益通算 |
|---|---|
| 投資信託の譲渡損 ↔ 株式の譲渡益 | ◯ できる |
| 投資信託の譲渡損 ↔ 普通分配金・配当金 | ◯ できる(申告分離課税を選択) |
| 投資信託の譲渡損 ↔ 特定公社債の利子 | ◯ できる |
| NISA口座の損失 ↔ 課税口座の利益 | × できない |
| 投資信託の譲渡損 ↔ 給与所得・事業所得 | × できない |
| 投資信託の譲渡損 ↔ 仮想通貨・FXの利益 | × できない(所得区分が違う) |
確定申告すると住民税・社会保険料に跳ね返る落とし穴
特定口座(源泉徴収あり)の利益をあえて確定申告すると、その利益が合計所得金額に加算されます。結果として次のような副作用が起きることがあります。
- 配偶者控除・扶養控除から外れる——合計所得48万円超で扶養から外れます。パート主婦が投信を売って50万円の利益を出し、それを申告すると夫の配偶者控除が消えるケース。
- 国民健康保険料が上がる——国保料は前年の総所得ベース。会社員は影響しませんが、自営業・年金生活者は申告した利益の分だけ翌年の保険料が上がります。
- 住民税非課税世帯から外れる——保育料や各種給付の判定に影響します(住民税が0円になる条件)。
- 後期高齢者医療の窓口負担が1割→2割・3割に上がる——75歳以上は特に注意が必要です。
したがって損失の繰越や複数口座の損益通算といった明確なメリットがある場合にだけ申告するのが基本戦略です。特定口座(源泉徴収あり)で利益が出ているだけなら、申告しない方が有利なことが多いです。
NISAとの差額——20年積立なら1,737,274円
課税口座の20.315%が、長期投資でどれほどの差になるか。毎月5万円を年利5%で20年間積み立てた場合を計算します。
20年後の評価額(年利5%・月複利):20,551,683円
運用益:8,551,683円
課税口座の税金:8,551,683 × 20.315% = 1,737,274円
NISA口座の税金:0円
差は1,737,274円。積立元本1,200万円に対して約14.5%に相当する金額で、これは「新車1台分」の水準です。NISAの生涯投資枠1,800万円を使い切っていない人が、あえて課税口座で投資信託を買う合理的な理由はほぼありません。
もっとも、NISAには①損益通算・繰越控除ができない、②外国税額控除が使えない、③売却しても枠の復活は翌年という制約があります。とはいえ①②の不利は「損を出したとき」「外国分配金があるとき」に限られ、期待リターンがプラスである限り非課税メリットが圧倒的に上回るのが実情です。
投資信託の税金を減らす5つの実務ポイント
- NISA枠を先に埋める。年間360万円(つみたて120万+成長240万)・生涯1,800万円。上の計算どおり20年で170万円以上の差になります。
- 分配金は「受取型」より「再投資型」を選ぶ。ただし課税口座では、再投資型でも普通分配金が出た時点で課税されます(税引後の額が再投資される)。そもそも分配金を出さないファンドを選ぶことで課税タイミングを売却時まで繰り延べられ、複利効果が最大化します。
- 損失が出た年は必ず確定申告する。3年繰越で、上の例では101,575円の節税。連続申告を切らさないこと。
- 複数の証券会社を使っているなら損益通算を申告する。A社で50万円の利益(源泉10.1万円徴収済み)、B社で50万円の損失なら、申告により101,575円が全額還付されます。自動ではやってくれません。
- 年末の含み損は「損出し」で使い切る。同じ年に利益が出ているなら、含み損のあるファンドを売って損益通算し、直後に買い戻せば(投資信託は株式の売買と違い規制が緩い)ポジションを維持しつつ税金を減らせます。ただし取得単価が下がるため、将来の譲渡益は増えます(課税の繰り延べ)。
関連する計算ツール・記事
- 複利積立シミュレーション——毎月の積立額と年利から将来額を計算
- 新NISAの計算——年間枠・生涯枠1,800万円を何年で埋めるか
- 株の損益通算と繰越控除——複数口座で121,890円が戻る計算
- 配当金は確定申告した方が得?——配当控除の分岐点695万円
- 単利と複利の違いを1円単位で計算——利息の再投資が効く条件
- iDeCoで税金はいくら安くなる?——所得控除でその年から節税
- 手取りから年収を逆算する——給与側の税負担と合わせて考える
注意事項
本記事の数値は、上場株式等(公募株式投資信託を含む)の譲渡所得および配当所得に対する申告分離課税の税率20.315%(所得税15% + 復興特別所得税0.315% + 住民税5%)を前提とした単純計算です。復興特別所得税は2037年分までの措置です。取得費は総平均法に準ずる方法で算定され、購入手数料・信託財産留保額・売却手数料によって実際の譲渡益は変わります。普通分配金と元本払戻金(特別分配金)の区分は、分配後の基準価額とあなたの個別元本の関係で決まるため、同じファンドの同じ分配金でも購入時期によって課税額が異なります。外国税額控除の限度額は所得構成・扶養状況・他の所得控除によって変動し、住民税分の控除には別の算式が適用されます。二重課税調整措置の適用有無はファンドごとに異なります。損益通算・繰越控除の適用、確定申告による社会保険料・扶養判定・各種給付への影響は、個別の事情および制度改正によって変わります。正確な税額・申告の要否は、必ず取引先の証券会社が発行する特定口座年間取引報告書、お住まいの地域の税務署、および国税庁の公表資料でご確認ください。本記事は情報提供を目的としたもので、個別の税務相談や特定の金融商品の推奨に代わるものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力した情報が外部に送信されることはありません。
よくある質問
投資信託を売ったら税金はいくらかかりますか?
利益(売却金額 − 取得費)に対して20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)がかかります。100万円で買って150万円で売れば利益50万円に対して税金101,575円、手取りは1,398,425円です。50万円で買って65万円で売れば税金30,472円、300万円で買って420万円で売れば243,780円。特定口座(源泉徴収あり)なら売却時に自動で引かれ、確定申告は不要です。
分配金が5万円出たのに入金が4万3,906円でした。何が引かれたのですか?
普通分配金にかかる税金です。分配金5万円のうち3万円が普通分配金(課税)、2万円が元本払戻金(特別分配金・非課税)だった場合、課税されるのは3万円だけなので税額は6,094円、手取りは43,906円になります。分配金を全額課税と誤解すると10,158円と計算してしまい、実際より4,063円多く見積もることになります。
元本払戻金(特別分配金)はなぜ非課税なのですか?
利益ではなく、あなたが預けた元本の一部を返しているだけだからです。分配後の基準価額があなたの個別元本を下回る部分が元本払戻金になります。ただし元本払戻を受けた分だけ個別元本が下がるため、将来売却したときの譲渡益が増え、そのときに課税されます。非課税ではなく「課税の繰り延べ」と理解するのが正確です。
米国株式ファンドの分配金の税率はいくらですか?
実効28.3%です。米国で10%源泉徴収され、その残り(90,000円)に日本の20.315%が課される二重課税になります。分配金10万円なら米国10,000円+国内18,283円で合計28,283円。国内資産のみのファンド(20,315円)より7,968円多い負担です。外国税額控除を確定申告すれば一部戻りますが、年収600万円・独身なら所得税分6,977円+住民税分2,093円=9,070円までで、930円は戻りません。
損失が出た年も確定申告した方がいいですか?
必ずした方がいいです。譲渡損失は確定申告することで翌年以降3年間繰り越し、将来の利益と相殺できます。今年50万円の損失を繰り越して翌年80万円の利益が出た場合、繰越なしなら税金162,520円、繰越ありなら60,945円で、差額101,575円の節税になります。ただし繰越を維持するには損失発生年以降、毎年連続して確定申告する必要があります。
NISAの損失は他の口座の利益と相殺できますか?
できません。これがNISA最大の弱点です。NISA口座で100万円の損失を出しても、課税口座の利益との損益通算も、翌年以降への繰越控除もできません。税制上「損失が無かったこと」になります。値下がりリスクの高い資産をNISAに入れる場合はこの非対称性を意識してください。
NISAと課税口座で税金はどれくらい違いますか?
毎月5万円を年利5%で20年積み立てると、元本1,200万円が20,551,683円になり運用益は8,551,683円。課税口座なら税金1,737,274円ですが、NISAなら0円です。差額1,737,274円は積立元本の約14.5%に相当します。NISAの生涯枠1,800万円を使い切っていない人が課税口座で投資信託を買う合理的な理由はほぼありません。
特定口座(源泉徴収あり)なのに確定申告した方が得な場合はありますか?
あります。(1)譲渡損失を3年繰り越したいとき、(2)複数の証券会社にまたがる損益通算をしたいとき(A社で50万円の利益・B社で50万円の損失なら申告で101,575円が全額還付)、(3)外国税額控除を受けたいときです。逆に利益だけなら申告しない方が有利なことが多く、申告すると合計所得が増えて配偶者控除・扶養控除、国民健康保険料、住民税非課税判定に不利に働く場合があります。
投資信託の損失は給与所得や仮想通貨の利益と相殺できますか?
できません。株式・投資信託の譲渡損は「上場株式等に係る譲渡所得等」の区分内でのみ通算され、給与所得・事業所得とは相殺できません。仮想通貨(雑所得)やFXの一部(先物取引に係る雑所得等)も別区分なので通算できません。通算できるのは株式の譲渡益、配当金・普通分配金(申告分離課税を選択した場合)、特定公社債の利子などです。
複数回に分けて買った投資信託の取得費はどう計算しますか?
総平均法に準ずる方法で計算します。買った金額の合計を買った口数の合計で割り、1口あたりの平均取得単価を出して、売却口数を掛けたものが取得費です。積立投資では毎月の購入価格が違うため、証券会社が自動計算した特定口座年間取引報告書の数字を使うのが確実です。購入手数料は取得費に含められます。
毎月分配型ファンドは税金の面で有利ですか?
不利です。分配金が出るたびに普通分配金部分に課税されるため、課税タイミングが早く、複利効果が削られます。また分配金の大部分が元本払戻金になっているファンドは、運用益ではなく自分の元本を返してもらっているだけで資産が増えていません。課税口座では「分配金を出さないファンド」を選び、売却時まで課税を繰り延べる方が有利です。
投資信託の税金を安くする方法はありますか?
(1)NISA枠を先に埋める(20年で1,737,274円の差)、(2)分配金を出さないファンドで課税を繰り延べる、(3)損失が出た年は必ず確定申告して3年繰越、(4)複数口座の損益通算を申告する、(5)年末に含み損のあるファンドを売って同年の利益と相殺する「損出し」——の5つが実務上の主要な手段です。優先順位はiDeCo・企業型DC → NISA → 課税口座です。