障害者控除で税金はいくら減る? 所得税27万/40万/75万・住民税26万/30万/53万の計算根拠と、年収500万・700万の還付額を1円単位で解説

2026-08-26 | 障害者控除 所得控除 税金 手取り 住民税 所得税 扶養控除 年末調整 確定申告 家計 計算

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「障害者手帳を取ったら、税金はいくら安くなるの?」「同居している親を扶養に入れているが、障害者控除も使えるのか」——障害者控除は、年末調整や確定申告で申告するだけで使える所得控除ですが、「控除額が所得税と住民税で違う(27万円と26万円など)」「同居しているかどうかで75万円まで増える」という仕組みが分かりづらく、申告漏れが起きやすい控除です。

この記事では、①障害者控除の3区分(一般の障害者・特別障害者・同居特別障害者)と控除額、②所得税と住民税で額が違う理由、③自分の税率だと実際にいくら税金が減るのかを、1円単位の具体数値で確認します。年収500万円・700万円のケースで「還付額はいくらか」まで逆算します。

📌 結論ファースト:障害者控除は所得税で27万円(一般)/40万円(特別障害者)/75万円(同居特別障害者)、住民税で26万円/30万円/53万円の所得控除です。所得控除は「税率をかける前の所得」を減らすものなので、減る税額は控除額 × あなたの税率。所得税率10%・住民税10%の人が一般の障害者控除を使うと、27万円×10%×1.021(復興特別所得税込み)=27,566円 + 26万円×10%=26,000円 = 年間53,566円の減税になります。

ステップ1:3つの区分と控除額(所得税・住民税)

障害者控除は、本人・同一生計配偶者・扶養親族が障害者に該当する場合に使えます。区分は3つで、控除額は所得税と住民税で異なります。

区分所得税の控除額住民税の控除額
障害者(一般)270,000円260,000円
特別障害者400,000円300,000円
同居特別障害者750,000円530,000円

区分の目安は次のとおりです。

※ 65歳以上で市区町村長等から「障害者に準ずる」認定を受けた人も対象になります(手帳がなくても、いわゆる「障害者控除対象者認定書」で適用できる場合があります)。

ステップ2:なぜ所得税と住民税で額が違うのか

所得税と住民税は別の税金で、それぞれの法律(所得税法・地方税法)が控除額を定めているためです。住民税は「地域の会費」的な性格から控除額が全体的に小さく設定されており、障害者控除も所得税27万円に対し住民税26万円と1万円低くなっています。基礎控除(所得税48万円/住民税43万円)や配偶者控除(38万円/33万円)でも同じ構造です。

減る所得税 = 所得税の控除額 × あなたの所得税率 × 1.021(復興特別所得税)
減る住民税 = 住民税の控除額 × 10%(所得割の標準税率)

住民税の所得割はほぼ全国一律で10%(都道府県民税4%+市町村民税6%)なので、住民税側の減税額は誰でも同じになります。一方、所得税は5%〜45%の累進なので、年収が高い人ほど減税額が大きくなります。

ステップ3:税率別の減税額(1円単位)

控除額 × 税率で、実際に減る税額を計算します。所得税は復興特別所得税2.1%を上乗せ(×1.021)、住民税は一律10%です。

所得税率一般(27万/26万)特別(40万/30万)同居特別(75万/53万)
5%39,783円50,419円91,287円
10%53,566円70,839円129,575円
20%81,133円111,679円206,150円
23%89,404円123,931円229,122円
33%116,971円164,772円305,697円

※ 所得税+住民税の合計。所得税=控除額×税率×1.021(1円未満切捨て)、住民税=控除額×10%。

例えば所得税率10%の人が同居特別障害者控除を使うと、75万円×10%×1.021=76,575円(所得税)+53万円×10%=53,000円(住民税)=年129,575円。区分が「一般」から「同居特別」に変わるだけで、53,566円 → 129,575円と年76,009円の差が出ます。区分の確認は金額インパクトが非常に大きいポイントです。

ステップ4:年収500万円・700万円の具体例(税額を前後で比較)

速算表そのままではなく、実際の年税額を控除前後で引き算して確かめます。前提は「会社員・独身または配偶者控除なし・社会保険料は年収の14.5%・基礎控除のみ」の単純モデルです。

年収課税所得(所得税/住民税)控除前の年税額一般の障害者控除後同居特別障害者控除後
500万円2,355,000円 / 2,405,000円386,398円332,830円(−53,568円)274,435円(−111,963円)
700万円3,705,001円 / 3,755,001円700,583円619,449円(−81,134円)529,657円(−170,926円)
⚠ 「控除額×税率」がそのまま当たらないケースがあります。年収500万円で同居特別障害者控除(75万円)を使うと、課税所得が2,355,000円→1,605,000円へ下がり、税率10%の帯から5%の帯(195万円以下)へまたぐため、所得税の減税額は表3の76,575円ではなく58,963円になります。控除額が大きいときは「税率の境目をまたぐ」ので、単純な掛け算より減税額が小さくなることがあります。

それでも年収500万円で年11万円超、年収700万円なら年17万円の減税です。申告するだけで得られる額としては、家計に対するインパクトはかなり大きい部類に入ります。

注意点——申告漏れと重複のルール

障害者控除の減税額シミュレーター

※ 社会保険料は年収の14.5%、基礎控除のみ(所得税48万円/住民税43万円)とした概算です。計算はすべてブラウザ内で完結し、入力内容は送信されません。

関連する計算

注意事項

本記事の数値は、障害者控除の控除額(所得税270,000円/400,000円/750,000円、住民税260,000円/300,000円/530,000円)、所得税の速算表(5%〜45%)と復興特別所得税2.1%、住民税所得割の標準税率10%・均等割5,000円を前提とした単純計算です。具体例は「会社員・社会保険料は年収の14.5%・基礎控除のみ(所得税48万円/住民税43万円)」という概算モデルであり、実際の税額は扶養状況、生命保険料控除・医療費控除等の他の所得控除、住宅ローン控除などの税額控除、自治体ごとの均等割・税率の違い、定額減税等の時限措置によって変わります。障害者控除の該当区分(一般/特別/同居特別)の判定は、障害の等級や同居の状況によって決まり、最終的な判断は税務署・お住まいの市区町村が行います。ご自身の適用可否と正確な税額は、必ず国税庁の公表情報および所轄税務署・自治体窓口でご確認ください。本記事は情報提供を目的としたもので、個別の税務相談に代わるものではありません。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力した情報が外部に送信されることはありません。

よくある質問

障害者控除でいくら税金が安くなりますか?

控除額×あなたの税率だけ安くなります。所得税率10%・住民税10%の人が一般の障害者控除(所得税27万円/住民税26万円)を使うと、年間約53,566円の減税です。同居特別障害者(75万円/53万円)なら約129,575円。年収500万円の実額モデルでは一般で53,568円、同居特別で111,963円の減税になります。

所得税と住民税で控除額が違うのはなぜですか?

所得税は所得税法、住民税は地方税法という別の法律が控除額を定めているためです。住民税側は全体的に控除額が小さく設定されており、障害者控除は所得税27万円に対し住民税26万円です。基礎控除(48万円/43万円)や配偶者控除(38万円/33万円)も同じ構造です。

扶養控除と障害者控除は両方使えますか?

使えます。扶養親族が障害者に該当する場合、扶養控除(38万円等)と障害者控除(27万円等)は併用できます。どちらか一方を選ぶ制度ではありません。

16歳未満の子どもでも障害者控除は使えますか?

使えます。扶養控除は16歳未満だと0円(児童手当への振替)ですが、障害者控除には年齢制限がありません。16歳未満の子が障害者に該当する場合、障害者控除だけは適用できます。申告漏れが最も多いポイントです。

障害者手帳がなくても対象になりますか?

なる場合があります。65歳以上で市区町村長等から「障害者に準ずる」と認定された方は、障害者控除対象者認定書によって控除を受けられることがあります。要介護認定を受けている方は自治体窓口で確認する価値があります。

申告し忘れた年の分は取り戻せますか?

取り戻せます。還付申告は確定申告期限から5年以内なら可能です。5年分をまとめて申告すると、一般の障害者控除でも数十万円規模になることがあります。

控除額×税率の計算と実際の減税額がずれるのはなぜですか?

控除で課税所得が下がり、税率の帯(195万円以下は5%、330万円以下は10%など)をまたぐ場合があるためです。例えば年収500万円で同居特別障害者控除(75万円)を使うと課税所得が235.5万円→160.5万円となり10%帯から5%帯へ移るため、所得税の減税額は76,575円ではなく58,963円になります。

[ 広告枠 / Google AdSense ]

‹ ブログ一覧へ