変動金利が上がったら住宅ローンの返済額はいくら増える?5年ルール・125%ルールで計算する

2026-08-18 | 住宅ローン 変動金利 金利上昇 家計

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「変動金利の住宅ローンを組んだけど、金利が上がったら月の返済額はいくら増えるの? 家計が回るか不安……」——2026年の金利上昇局面で、この疑問を抱くご家庭は多いはずです。ネットで調べると「変動だからすぐ上がる」「5年は上がらない」と両極端な答えが出てきますが、「実際にいくら増えるかを、自分の借入額で計算している記事は意外と少ないものです。

この記事では、変動金利の仕組み(5年ルール・125%ルール)の計算根拠から、借入4000万円・35年で金利0.5%→1.5%に上がったとき、月返済と総利息がいくら増えるかを確認します。自分の数字で試したい場合は 住宅ローン計算ツール で即座に出せます。

結論:変動金利は「すぐは上がらず」、上がっても月額には安全網がある

変動金利には2つの保護ルールがあります。

つまり「金利が少し上がったら翌月から返済額が跳ね上がる」わけではありません。ただし 金利が数年かけてじわじわ上がる局面では、遅れて確実に月額・総支払いが増えるため、備えが必要です。

ステップ1:変動金利の仕組み(計算根拠)

変動金利の住宅ローンは、次の2層構造になっています。

層何が動くか頻度
金利(利息)短期プライムレート等に連動して金利自体が変わる毎月(店頭金利の見直し)
返済額(元金+利息)実際に支払う月額。利息分の調整5年ごと(5年ルール)

金利が上がると「利息」はすぐ増えますが、月の返済額は5年間そのまま。その5年間にかかった利息の増加分は、5年目に一括で返済額か期間に反映されます。ここで 125%ルール が効き、月額は当初の1.25倍までに押さえられます(超える分は期間延長で吸収)。

5年目の返済額上限 = 借入当初の月返済額 × 125%

ステップ2:具体数値例(借入4000万円・35年)

金利が 0.5% → 1.0% → 1.5% に上がった場合の月返済額と総支払利息を計算します(元利均等返済)。

金利月返済額0.5%との差(月)総支払利息(35年間)0.5%との差(総利息)
0.5%約103,800円—約361万円—
1.0%約112,900円月+約9,100円約742万円約+381万円
1.5%約122,500円月+約18,600円約1,144万円約+783万円

金利が1%上がるだけで、35年間の総支払利息は 約783万円 も増えます。月額で見ても「1.9万円の値上がり」は、手取り30万円台の家計なら無視できない負担です。

借入額別の目安(金利0.5%→1.5%、35年)

借入額0.5%の月返済1.5%の月返済月額の増加
3,000万円約77,900円約91,900円月+約1.4万円
4,000万円約103,800円約122,500円月+約1.9万円
5,000万円約129,800円約153,100円月+約2.3万円

ステップ3:125%ルールの具体——どこまでなら月額は変わらないか

借入4000万円・35年・当初金利0.5%(月返済約103,800円)を例に、125%ルールの上限を確かめます。

月返済額の上限 = 103,800円 × 125% ≒ 129,800円

この上限内で収まる金利を逆算すると、約1.87% までなら5年経っても月返済額は変わりません。つまり金利が 0.5%→1.87% の範囲(約1.4%の上昇)なら、5年ルールのタイミングでも月額はそのままです。しかしそれを超えると、125%の壁を超えられない分は 返済期間の延長 に回り、完済が先送りになります。

観察者メモ:125%ルールは「月額の急騰を防ぐ」ルールであり、「総支払いを減らす」ルールではありません。期間が延びればそのぶん利息は増えるため、金利上昇局面ほど繰上返済の価値が高まります。

ステップ4:金利上昇に備える4つの手

よくある誤解3つ

  1. 「変動金利だから翌月から返済額が上がる」:5年ルール・125%ルールにより、すぐは上がりません。上がるのは5年ごとの見直しタイミングです。
  2. 「125%ルールがあれば安心」:月額の急騰は防げますが、超過分は期間延長に回り総利息は増えます。根本解決にはなりません。
  3. 「固定金利なら金利上昇は無関係」:期間選択型などの固定は、その固定期間だけ安心。期間終了時に当時の金利で再設定されるため、長期ではやはり金利環境の影響を受けます。

関連ツール・記事で自分の数字を確かめる

変動金利は「金利が低いときは有利だが、上がったときの備えが必要」な商品です。自分の借入額で月額と総利息を試算し、無理のない設計をしておきましょう。

注意事項

本記事の数値は、元利均等返済・ボーナス併用なし・事務手数料等を除く単純なシミュレーションです。実際の住宅ローンは、金融機関ごとの金利タイプ(変動・固定・期間選択型)、事務手数料、ボーナス返済の有無、そして短期プライムレートの動向によって変動します。125%ルールの適用や5年ルールの具体的な運用も、各金融機関の約定に準じます。2026年時点の金利環境は変化中であり、正確な返済計画はご自身のローン契約書および金融機関の試算値が最終的な根拠になります。本記事は情報提供を目的とし、個別の金融アドバイスに代わるものではありません。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力した金額が外部に送信されることはありません。

よくある質問

変動金利が上がってもすぐに返済額は上がるのですか?

いいえ。変動金利は金利そのものは毎月見直されますが、実際の返済額の見直しは5年ごと(5年ルール)です。さらに5年目以降も、月の返済額は『当初の返済額の125%』が上限(125%ルール)と決まっているため、金利が大きく上がらない限り5年たっても月返済は変わりません。

金利が0.5%から1.5%に上がると返済額はどう変わりますか?

借入4000万円・35年の場合、月返済額は約10.4万円(0.5%)から約12.2万円(1.5%)へ、月約1.9万円増えます。総支払利息は約361万円から約1144万円へ、約783万円増える計算になります。

125%ルールとは何ですか?

変動金利の住宅ローンで、5年目以降の返済額が『借入当初の返済額の125%』を超えてはいけないというルールです。例えば当初10.4万円なら、5年後も月13万円以内に収められます。これを超える金利上昇の場合は、返済期間を延ばして月額を抑える調整になります。

金利上昇に備えるにはどうすればいいですか?

①余裕があれば繰上返済で元本を減らす、②一部を固定金利(期間選択型など)にして金利リスクを分散する、③毎月の手取りの中に金利上昇分の余力を持たせる、④借入可能額いっぱいではなく、総支払利息をツールで確認して無理のない借入にする、の4点が基本です。

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