相続税はいくらかかる? 基礎控除と累進税率(速算表)から税額を1円単位で計算(財産8,000万なら約528万、2億なら約5,256万の根拠)

2026-08-25 | 相続税 税額計算 累進税率 基礎控除 速算表 2割加算 小規模宅地特例 家計 計算

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「親が亡くなった。残された家と預金、相続税はいくらかかるんだろう?」——多くのご家庭が直面するこの不安、ネットで「相続税 計算」と調べると「基礎控除3,000万+600万×人数」までは出てきますが、その先の「課税遺産に累進税率を当てはめて税額を出すところ」、そして「財産8,000万なら実際にいくらか」「2割加算って何」「配偶者はいくらまで非課税か」を、計算式と具体数値で示した記事は意外と少ないものです。

この記事では、相続税の税額の出し方(基礎控除→課税遺産→速算表)を出発点に、法定相続人3名(配偶者+子2人)・基礎控除4,800万円を例に、財産8,000万/1億5,000万/2億円の場合の税額を計算します。さらに2割加算と配偶者・小規模宅地の特例の根拠を整理します。

📌 結論ファースト:相続税の税額は 「(相続財産 − 基礎控除3,000万+600万×法定相続人数)× 累進税率(速算表)」 で出ます。法定相続人が配偶者+子2人の3人(基礎控除4,800万円)なら、財産8,000万円で 約528万円、1億5,000万円で 約2,856万円、2億円で 約5,256万円(いずれも2割加算後の目安)になります。配偶者は「1億6,000万円まで」非課税になる特例があり、自宅を相続するなら「小規模宅地の特例」で評価を最大80%減らせる場合があります。

ステップ1:基礎控除を出す(ここまでは非課税)

相続税がかかるのは、相続財産からまず基礎控除を引いた残りだけです。

基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人数

法定相続人の構成人数基礎控除
配偶者 + 子1人2人4,200万円
配偶者 + 子2人3人4,800万円
配偶者 + 子3人4人5,400万円
独身 + 兄弟姉妹2人2人4,200万円

つまり「相続財産が基礎控除以下」なら、相続税は 0円 です。多くのご家庭は、この基礎控除内に収まるため実際にはかかりません(相続税の課税割合は数%台と言われています)。

ステップ2:課税遺産総額に「速算表」を当てはめる

基礎控除を引いた残りが「課税遺産総額」です。これに超過累進の速算表を当てはめます(税率と控除額は2024年以降の目安)。

課税遺産総額(段階)税率控除額計算式(速算)
1,000万円以下10%0× 0.10 − 0
3,000万円以下15%50万× 0.15 − 50万
5,000万円以下20%200万× 0.20 − 200万
1億円以下30%700万× 0.30 − 700万
2億円以下40%1,700万× 0.40 − 1,700万
3億円以下45%2,700万× 0.45 − 2,700万
6億円以下50%4,200万× 0.50 − 4,200万
6億円超55%7,200万× 0.55 − 7,200万

相続税額(加算前) = 課税遺産総額 × その段階の税率 − 控除額

「超過累進」なので、各段階ごとにバラバラに計算する必要はなく、速算表の「その金額の段階の税率と控除額」を一度当てはめるだけで税額が出ます。

ステップ3:具体例——基礎控除4,800万(配偶者+子2人)で財産別の税額

法定相続人3名(基礎控除4,800万円)を例に、財産規模別の税額を計算します。3年以内贈与がある場合の2割加算(×1.2)も併記します。

相続財産課税遺産総額税額(加算前)2割加算後
5,000万円200万円20万円24万円
8,000万円3,200万円440万円528万円
1億円5,200万円860万円1,032万円
1億5,000万円1億200万円2,380万円2,856万円
2億円1億5,200万円4,380万円5,256万円

計算の根拠(例:財産8,000万円):課税遺産=8,000万−4,800万=3,200万円。速算表の「5,000万以下」段階なので、3,200万×20%−200万=440万円(加算前)。3年以内贈与があれば440万×1.2=528万円になります。財産が2億円になると、税額は5,256万円(加算後)と、財産の約26%が税になる計算です。

ステップ4:2割加算(2割増)の仕組み

被相続人から「相続開始前3年以内の贈与」を受けた財産がある場合、その分の相続税額が 1.2倍(2割増) になります。

3年以内贈与がある場合の税額 = 算出税額 × 1.2

これは「直前にばらまいて税を逃れる」ことを防ぐためのルールです。注意すべきは、「相続時精算課税」を選択した贈与は、もともと相続財産に合算して計算されるため、この2割加算の対象外になることが多い点です。「暦年贈与(基礎控除110万の方)」か「相続時精算課税」かで、後の扱いが変わります。

ステップ5:配偶者と家を守る2大特例

いずれも要件が厳しく、適用できるかは個別の事情(配偶者の相続割合、宅地の利用状況等)によります。適用の有無は税理士等の専門家へご確認ください。

注意点——相続税ならではの落とし穴

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いずれもブラウザ内で計算し、入力した金額はどこにも送信されません。

注意事項

本記事の数値は、2024年以降の相続税法に基づく基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)と超過累進税率(速算表) を前提とした 単純化モデル です。実際の相続税額は、相続財産の評価(路線価・固定資産税評価等)、各種控除(配偶者・小規模宅地等の特例、生命保険・退職手当金の非課税枠)、「3年以内贈与」「相続時精算課税」の取扱い、そして各相続人の相続割合によって大きく変動します。2割加算の適用可否や、小規模宅地特例の面積・利用要件等も個別の事情によります。正確な税額と申告の要否は、国税庁の公式情報や、必要に応じて税理士等の専門家へご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、個別の税務相談に代わるものではありません。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力した情報が外部に送信されることはありません。

よくある質問

相続税の税額はどうやって出しますか?

手順は3段階です。①相続財産(プラス相続時精算課税・3年以内贈与を含む)から「基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)」を引く→②残った「課税遺産総額」に超過累進の速算表(10%〜55%)を当てはめる→③算出税額に、3年以内の贈与がある場合は「2割加算(×1.2)」をする、のが基本です。速算表は「その金額の段階の税率×金額−控除額」で一発で出ます。

基礎控除はいくらですか?

法定相続人がN人なら「3,000万円+600万円×N」です。例えば配偶者+子2人の3人なら4,800万円、配偶者+子1人の2人なら4,200万円、独身で兄弟2人なら4,200万円(=3,000+600×2)になります。この金額までは相続税がかかりません。

累進税率(速算表)の目安は?

課税遺産総額に対して、1,000万円以下は10%(控除0)、3,000万円以下は15%(控除50万)、5,000万円以下は20%(控除200万)、1億円以下は30%(控除700万)、2億円以下は40%(控除1,700万)、3億円以下は45%(控除2,700万)、6億円以下は50%(控除4,200万)、超は55%(控除7,200万)です(いずれも税率・控除額の目安、単位は万円ベースの速算)。

2割加算(2割増)とは何ですか?

被相続人(亡くなった人)から「相続開始前3年以内の贈与」を受けた財産がある場合、その分の相続税が「通常の1.2倍(2割増)」になります。短期間の生前贈与で税逃れを防ぐ仕組みです。ただし「相続時精算課税」を選択した贈与は、もともと相続財産に合算して計算されるため、この2割加算の対象外になることが多いです(制度の使い分けに注意)。

配偶者や家を守る特例はありますか?

2つ大きな軽減があります。①配偶者の税額軽減:配偶者の法定相続分または1億6,000万円のいずれか低い額まで、相続税が非課税になります。②小規模宅地等の特例:自宅(居住用)や事業用宅地を相続する場合、面積要件等を満たせば、その宅地の評価額を最大80%(居住用は330m²まで)減らせます。どちらも要件が厳しいため、ご自身のケースでの適用の有無は専門家へご確認ください。

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