介護保険料はいくら? 均等割+所得割の計算式の根拠と、年収500万の目安・所得段階・65歳の移行を1円単位で解説

2026-08-19 | 介護保険料 介護保険 第2号被保険者 社会保険 老後資金 家計

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「40歳の誕生日を迎えたら、給与明細にいつの間にか『介護保険料』という項目が増えていた——」。本人はもちろん、親の介護が気になり始める世代にとって、「介護保険料はいくらかかるのか、なぜこの金額なのか」は切実な疑問です。ネットで調べると「年によって変わる」「市町村によって違う」という情報は出てきますが、「自分の保険料がどうやって決まるのか、計算式の根拠は何か」を、会社員(第2号被保険者)の具体的な数字で追っている記事は意外と少ないものです。

この記事では、介護保険料の仕組みを「均等割(どの世帯も同じ基本額)+所得割(所得が高いほど増える)」の2本立てから出発し、年収500万円の会社員を例に、全国平均を使った目安額の計算と、所得段階ごとの違い、65歳での第1号移行、低所得世帯の特例軽減、注意点をわかりやすく解説します。正確な額はお住まいの市町村の公表値が最終根拠ですが、計算の「しかけ」を理解すれば、通知書に書かれた数字の意味が読めるようになります。

📌 結論ファースト:介護保険料は「均等割(一律)+所得割(所得に応じる)」の合算です。年収500万円・会社員(第2号)の、全国平均を使った目安は年額約8万円(月額約6,700円)程度。40歳から発生し、65歳で「第1号(年金から天引き)」に移行します。所得が高いほど所得割が加算され、低所得には特例軽減があります。

介護保険料の2本立て(均等割+所得割)

介護保険の財源は、原則として「公費50% + 保険料50%」です。このうち保険料50%を、第1号(65歳以上)が25%、第2号(40〜64歳)が25%ずつ負担します。つまり40歳から64歳までの会社員が払うのが「第2号の介護保険料」です。

第2号の保険料は、お住まいの市区町村が決める「基準月額」をベースに、所得に応じた段階(原則13段階)で割合を変えて算定されます。中身は次の2つです。

区分意味決まり方
均等割どの被保険者も同じように払う基本分市町村の基準月額 × 段階係数
所得割所得が高いほど多く払う応能分(総所得金額等 − 33万円)× 所得割率
介護保険料(年額)= 所得割額 + 均等割額
所得割額=(総所得金額等 − 33万円) × 所得割率(市町村で異なる、例:6.0%〜12.0%)
均等割額= 基準月額 × 12 × 段階係数(標準は1.0)
「所得割率」や「基準月額」「段階係数」は、すべて市町村(または都道府県)が条例で決めます。そのため、隣の市と比較してもあまり意味がないのが介護保険料の特徴です。ここでは以降、厚生労働省の公表する全国平均の基準月額を使って「目安」を計算します。

具体数値例:年収500万円・会社員の目安

令和6年度(2024年度)の介護保険料の全国平均基準月額は約6,481円(年額約77,772円)とされます。これを「標準(第7段階・所得割なしベース)」とします。年収500万円の中所得層は、これに所得割が少し加算される形になります。

項目金額計算
全国平均 基準月額6,481円厚労省公表(令和6年度)
標準(第7段階)の年額約77,800円6,481 × 12
年収500万(中所得・第9段階目安)の年額約8万円基準 + 所得割(少)
月額換算(中所得)約6,700円年額 ÷ 12

つまり、年収500万円の会社員が払う介護保険料の全国平均を使った目安は、年額で約8万円(月額約6,700円)程度です。あくまで「目安」であり、お住まいの市町村の基準月額や所得割率によって、年額で数万円の上下は当然あり得ます。

所得段階のイメージ(原則13段階)

介護保険料は、所得の低い順に原則13段階に分けられ、段階によって「均等割の係数」と「所得割の有無・割合」が変わります。市町村ごとに段階の区分や係数は異なりますが、イメージは次のとおりです。

段階(例)目安の世帯保険料の目安
第1段階生活保護受給相当・年金収入80万以下基準の0.5倍程度(特例軽減)
第4段階低所得(非課税・年金収入80万超)基準の0.75倍程度
第7段階標準(所得割なしベース)基準月額そのまま
第9段階中所得(年収500万程度)基準 + 所得割(少)
第13段階高所得(所得割上限)基準 × 1.5倍程度

ポイントは2つ。①低所得ほど特例軽減で下がる(第1段階なら基準の半額近くに)。②所得が上がるほど所得割が加算されて右肩上がりになるが、上限(第13段階)でも基準の1.5倍程度が目安です。自分の段階は、市町村が送る「介護保険料決定通知書」に記載されています。

65歳での移行(第2号→第1号)

介護保険料で最も混乱しやすいのが、65歳の誕生日を境にした「第2号」から「第1号」への移行です。

移行時に「金額がガクンと変わった」と感じることがありますが、それは計算方式(段階の区分)が変わるためです。同じ所得でも、64歳と65歳で段階の数え方が変わる点に注意してください。

注意点:見落としやすい5つの落とし穴

関連ツールでさらに計算を深める

介護保険料も含めた「手取り」の内訳を確認するなら 手取り計算ツール、老後資金の備えをシミュレーションするなら 複利積立シミュレーション が参考になります。介護保険料の「親の分」を含めた家計全体の動きは 国民年金保険料の記事、社会保険料の仕組みは 社会保険料の計算記事、住民税との連動は 住民税の計算記事 を併せてどうぞ。いずれもブラウザ内で計算し、入力した金額はどこにも送信されません。

よくある質問

介護保険料の計算方法は?

介護保険料(年額)は『所得割額+均等割額』の合算です。所得割額は(総所得金額等-33万円)×所得割率、均等割額は市町村が決める基準月額×12×段階係数で求まります。所得割率や基準月額は市町村ごとに異なるため、正確な額はお住まいの市町村の公表値で確認してください。

年収500万円の介護保険料の目安はいくら?

全国平均の基準月額(令和6年度約6,500円/月)を使った目安では、中所得(年収500万円程度)で年額約8万円(月額約6,700円)程度になります。市町村によって基準月額や所得割率が変わるため、隣の市と比べても意味がない点に注意してください。

65歳になると介護保険料はどう変わる?

40〜64歳は『第2号被保険者』で給与や年金から天引き(特別徴収)されます。65歳からは『第1号被保険者』となり、老齢年金受給者は年金から天引き、それ以外は納付書で支払います。計算のしくみも市町村の段階から移行します。

低所得だと介護保険料は安くなる?

はい。所得が低い世帯(第1段階〜第5段階程度)には『特例軽減』が適用され、基準月額の0.5倍〜0.75倍程度に軽減されます。生活保護受給相当の第1段階が最も安くなります。

介護保険料は所得税・住民税の控除対象?

はい。支払った介護保険料は、所得税・住民税の『社会保険料控除』の対象になります。年末調整や確定申告で申告すれば、課税所得を押し下げる効果があります。

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