児童扶養手当(母子手当)はいくらもらえる? 第1子43,160円+加算の計算式と所得制限(490万の壁)・年金との較差を具体例で

2026-08-21 | 児童扶養手当 母子手当 シングルマザー シングルファザー 手取り 所得制限 加算 公的年金 家計 扶養

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「離婚して子どもをひとりで育てることになった。『児童扶養手当(じどうふようてあて)』って、月にいくらもらえるの? 子どもが2人・3人いるとき加算はどうなる? 年収(所得)が高いと『もらえなくなる』って本当? 年金をもらっていると減るの?」——ひとり親の家計では、この手当の額が生活の基盤になります。ネットで「児童扶養手当 いくら」と検索しても「最大約4.3万円」という数字は出てきますが、実際に自分の子どもの数でいくらになるか、所得制限(490万円の壁)でいつ支給停止になるか、年金との較差でどう減るかを、具体的な数字で追っている記事は意外と少ないものです。

この記事では、令和6年度の支給額(第1子 43,160円/月)から出発し、「第1子 + 第2子加算 + 第3子以降加算」の計算式で、子どもの数ごとの月額を1円単位で計算します。さらに所得制限限度額(扶養親族数別の表)、年金との併給制限(較差)で減額・不支給になる罠も数値で示します。自分の手元の動きを確かめたい場合は 手取り計算ツール で、ひとり親控除との違いは ひとり親控除の記事、児童手当(別の制度)は 児童手当の記事 もどうぞ。

📌 結論ファースト:児童扶養手当は、ひとり親(父母の一方がいない等)が養育する子どもについて、令和6年度で「第1子 43,160円/月」が支給され、子どもが増えるごとに加算が上乗せされます(第2子 +10,190円、第3子以降 +6,110円/人)。所得制限があり、受給者本人(または配偶者)の前年所得が約490万円(扶養親族0人の場合、以降1人増えるごと約38万円ずつ緩和)を超えると支給停止になります。また、遺族年金等の公的年金を受ける場合は「手当 − 年金」の差額だけになり、年金が手当を上回ると0になります。

そもそも「児童扶養手当」とは何か

児童扶養手当は、父母の一方がいない(死別・離婚・未婚での出産等)などの理由で、ひとり親(監護する親)が子どもを養育している世帯に支給される、都道府県(実務は市区町村)の制度です。児童手当(子ども1人あたりの現金給付、所得制限あり)とは別の制度で、どちらも原則もらえます。

制度対象所得制限
児童扶養手当ひとり親が養育する子あり(限度額超で支給停止)
児童手当すべての世帯の子(年齢要件あり)あり(所得上限)
ひとり親控除親の税金を減らす(所得税・住民税)合計所得500万円以下

つまり、ひとり親世帯なら「児童扶養手当 + 児童手当 + ひとり親控除(税の減免)」の3本柱で家計を支えることができます。本記事はこのうち「児童扶養手当」の額と計算に絞って解説します。

支給額の計算式:第1子 + 加算

児童扶養手当の月額は、「対象となる子のうち、最年長の子(第1子)の基本額」に「下の子の数に応じた加算」を足したものです。

月額 = 第1子の基本額 + 第2子加算 +(第3子以降の人数 × 第3子以降加算)

子の順位令和6年度の額(月額)計算式の意味
第1子(最年長)43,160円基本額
第2子+10,190円第2子加算
第3子+6,110円第3子以降加算
第4子+6,110円第3子以降加算(1人につき)

※額は毎年度(令和6年度=2024年4月〜2025年3月)ごとに物価等を踏まえて見直されます。最新の額はお住まいの都道府県・市区町村の窓口でご確認ください。

具体例1:子ども2人(第1子+第2子)の場合

項目月額年額(×12)
第1子 基本額43,160円517,920円
第2子 加算10,190円122,280円
合計53,350円/月640,200円/年

子どもが2人なら、月額 53,350円(年額約64万円)が目安です。ひとり親控除(所得税・住民税の減免、年収300万・子1人で約5.3万円増)と合わせると、手取りの底上げ効果はさらに大きくなります。

具体例2:子ども3人(第1子+第2子+第3子)の場合

項目月額年額(×12)
第1子 基本額43,160円517,920円
第2子 加算10,190円122,280円
第3子以降 加算(1人)6,110円73,320円
合計59,460円/月713,520円/年

子どもが3人なら、月額 59,460円(年額約71万円)です。第3子以降は1人につき6,110円ずつ加算されるため、子どもが増えるほど月額は順次上がります。

⚠️ 加算の対象になるのは「受給資格者の監護する子」に限ります。別の親(非監護側)のもとにある子や、養育費として十分な額を受けている場合などの取扱いは、窓口でご確認ください。

所得制限(490万円の壁)の計算式

児童扶養手当には所得制限があります。受給資格者(親)本人またはその配偶者(事実婚を含む)の「前年所得」が、次の限度額以上だと、手当は支給停止(もらえなくなる)になります。所得が限度額未満なら全額支給です(児童扶養手当に「一部支給」の区分はありません)。

扶養親族等の数所得制限限度額(前年所得)
0人4,900,000円
1人5,270,000円
2人5,650,000円
3人6,030,000円
4人6,410,000円
5人6,790,000円
6人以上5人分 +(人数−5)×380,000円

「扶養親族等の数」には、配偶者や所得税法上の扶養親族(下の子ども等)が含まれます。つまり、子どもが多いほど限度額が緩和され、より高い所得まで手当を受けられます。

具体例:単身で子2人(扶養親族等2人)の場合

本人の前年所得限度額(扶養親族等2人)判定
480万円565万円限度額未満 → 全額支給
600万円565万円限度額超 → 支給停止

扶養親族等が2人(子2人)の場合、限度額は565万円です。年収(給与所得)ベースでは、給与所得控除を引いた「所得」で判定するため、給与年収は目安として600万円前後が一つのラインになります(正確には所得ベースでの判定)。逆に、扶養親族等が0人の場合は490万円が限度額なので、より早く支給停止になります。

⚠️ 所得制限は「前年(1月〜6月に要件を満たした場合は前々年)の所得」で判定します。また、配偶者(事実婚含む)の所得も本人と同様に限度額と比べられるため、再婚相手の所得が高いと支給停止になることがあります。毎年「現況届」を提出しないと支給が止まる点にも注意してください。

年金との較差(併給制限)の罠

児童扶養手当の大きな落とし穴が、公的年金(遺族年金・障害年金等)との調整です。同じ子を対象として、遺族年金(中高齢寡婦加算等を含む)や障害年金などの「手当と同種の年金給付」を受けている場合、手当のうち「年金額に相当する部分」は支給されません。

実際に支給される手当 = 児童扶養手当の額 − 年金(手当と同種部分)の額

ケース(第1子のみ・基本額43,160円の場合)年金(手当と同種部分)支給される手当
年金なし0円43,160円/月(全額)
遺族年金(児童分)30,000円30,000円13,160円/月(差額)
遺族年金(児童分)50,000円50,000円0円/月(支給なし)

年金のほうが手当を上回ると、手当は0になります(「差し引きゼロ」)。「年金もらってるから手当は0かも」と思って届出を諦めず、窓口で「年金との較差」を計算してもらうのが重要です。年金が手当より少なければ、その差額分はちゃんと支給されます。

やりがちな失敗3つ

  1. 「児童手当と同じだと思い込む」:児童手当は子ども全世帯向けですが、児童扶養手当はひとり親向けの別制度で、所得制限のラインや額の仕組みが異なります。両方もらえるため、片方しか申請しないのはもったいないです。
  2. 「年金があるからもらえない」と諦める:年金との較差で差額が出るだけで、必ずしも0になるわけではありません。未申請のままにせず、窓口で計算してもらいましょう。
  3. 「所得制限は年収で決まる」と勘違いする:判定は「給与所得控除を引いた所得」ベースです。また配偶者(事実婚含む)の所得も見られ、再婚等で配偶者の所得が高いと支給停止になります。

関連ツールで自分の数字を確かめる

児童扶養手当を含めた家計の手取りは 手取り計算ツール で確認できます。ひとり親控除(所得税・住民税の減免)との違いは ひとり親控除の記事、別制度の児童手当は 児童手当の記事、育児休業給付金(産前産後・育休中の給付)は 育児休業給付金の記事、扶養の壁は 扶養控除(38万円)の記事 も参考になります。いずれもブラウザ内で計算し、入力した金額はどこにも送信されません。

注意事項

本記事の数値は令和6年度の目安です。児童扶養手当の額は毎年度見直され、所得制限の限度額や年金との調整(較差)の取扱いも、市区町村・都道府県の運用や制度改正によって変わります。支給要件(監護状況、所得、現況届の提出等)や正確な額は、お住まいの都道府県・市区町村の窓口、または福祉事務所・年金事務所等の専門窓口でご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、個別の受給相談に代わるものではありません。

よくある質問

児童扶養手当は実際にいくらもらえますか?

令和6年度の額で、子ども1人(第1子)なら月額43,160円(年額約51.8万円)です。子どもが増えると加算が上乗せされ、2人なら月額53,350円(第2子加算+10,190円)、3人なら月額59,460円(第3子以降加算+6,110円/人)になります。額は毎年度見直されるため、最新の額は窓口でご確認ください。

支給額の計算方法は?

月額=第1子の基本額(43,160円)+第2子加算(10,190円)+(第3子以降の人数×6,110円)で求めます。例えば子ども3人なら 43,160+10,190+6,110=59,460円/月です。

所得制限(490万円の壁)とは何ですか?

受給者本人または配偶者(事実婚含む)の前年所得が限度額以上だと支給停止になります。限度額は扶養親族等の数で変わり、0人なら490万円、1人なら527万円、2人なら565万円、以降1人増えるごと約38万円ずつ緩和されます。所得が限度額未満なら全額支給です(一部支給の区分はありません)。

年金をもらっていると減りますか?

はい、遺族年金や障害年金など、手当と同種の公的年金を受けている場合、手当のうち年金額に相当する部分は支給されません(較差)。年金が手当より少なければその差額が、年金が手当を上回れば0になります。年金があるからといって未申請にせず、窓口で差額を計算してもらいましょう。

児童手当とはどう違いますか?

児童手当は子ども全世帯向けの現金給付(所得上限あり)ですが、児童扶養手当はひとり親向けの別制度です。両方もらえるため、ひとり親世帯はどちらも申請するのが有利です。

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