火災保険料はいくら? 建物評価額(再調達価額)×料率で出す計算式と、長期割引・地震保険セット・耐震割引の注意点
「マイホームを買ったら、火災保険っていくらかかるの?」「住宅ローンと一緒に勧められた火災保険の見積もり、高いのか安いのかわからない」——持ち家を持つご家庭のほとんどが、ローン完済まで毎年(あるいは一括で)火災保険料を払い続けます。問題は、「自分の家の評価額で、いくらが相場なのか」を自分の数字で1円単位に出している人が少ないことです。
結論から言うと、火災保険料は「建物の評価額(再調達価額)× 保険料率」で求まります。住宅ローンを組むとほぼ必ず「火災保険+地震保険」をセットでつけるよう銀行に求められますが、料率・構造・築年数・保険期間(1年/5年/10年の長期割引)・地震保険の有無で総額は大きく変わります。この記事では、計算式の根拠・具体数値例・ブラウザ内計算機・「損しない」ための注意点をまとめます。入力した数字はどこにも送信されず、すべてこのページ内で処理されます。
誰が読むべき記事か(検索意図)
この記事は次のような人に向けて書いています。
- 新築・中古で家を買い、火災保険の見積もりが届いた人——「この金額、相場より高くない?」を自分の数字で確かめたい。
- 住宅ローンの借り入れ時に「火災保険をつけるよう」言われた人——銀行が紹介する保険会社一択でなく、自分で比べていいことを知りたい。
- 更新(1年ごと・5年ごと)のたびに「毎年いくらかかるのか」を把握したい人——35年のローン期間のうち、保険料の総負担を知りたい。
- 地震保険をつけるべきか悩んでいる人——火災保険と地震保険は別枠で、地震保険は「いくらまでなら妥当か」を出したい。
- 長期割引(10年一括)でお得にしたい人——一括のほうが割引されるが、その分「家を売ったときの没収リスク」もある。
逆に、「どの保険会社が一番信頼できるか」「特約の細かい補償内容の優劣」といった、金額以外の評価軸は本記事の範囲外です。ここではあくまで「建物評価額と料率から、相場の保険料がいくらか」に絞ります。
基本の式と、その根拠
火災保険(火災・風水害・盗窃・水濡れなど広範なリスクを補償)の保険料は、次の式で求まります。これは損害保険の「料率(‰=パーミル、千人あたりの意味)」方式の基本です。
① 年換算保険料= 建物評価額 ×(保険料率 ÷ 1,000)× 築年数係数
② 一括総額= 年換算保険料 × 長期割引係数(1年=1.0・5年=4.25・10年=7.5)
ここで重要なのが「建物評価額=再調達価額」です。火災保険の対象になるのは「今の売却価値(時価)」ではなく、「同じ家を同じ場所に今建て直すのにかかる費用(再調達価額)」です。したがって、中古で購入しても「築古だから安い」とはならず、立地や古さに関係なく「建て直し費用相当」で評価されます(木造なら坪単価数十万円×延床面積などで算出)。
具体数値例——建物評価額と料率からいくらになるか
よくある3パターンで、10年一括の火災保険料(と地震保険セット)を出した例です。料率は業界の一般的な目安(木造 1.0‰・耐火建物 0.6‰、地震保険は木造 2.0‰・耐火 1.2‰)を使っています。
| パターン(構造・築年・評価額) | 火災保険のみ (10年総額) | +地震保険50% (10年総額) | 年換算(セット時) |
|---|---|---|---|
| 木造・築5年・3,000万円 | 約18.2万円 | 約40.7万円 | 約4.3万円/年 |
| 耐火建物・築15年・4,000万円 | 約18.0万円 | 約36.0万円 | 約3.6万円/年 |
| 木造・築25年・2,000万円(5年一括) | 約9.4万円 | 約22.9万円 | 約4.6万円/年 |
計算の確認(木造・築5年・3,000万円・10年一括・火災のみ):年換算=30,000,000円×1.0‰×0.90(築浅割引)=27,000円/年、10年総額=27,000×7.5(長期割引係数)=202,500円。このうち、築浅割引(×0.9)と長期割引(×7.5で年換算25%オフ)が効いています。
地震保険をセットしたときの差
同じ木造3,000万円で、地震保険を「建物評価額の50%(1,500万円)」までつけると、地震保険料(木造 2.0‰)は年換算 30,000円、10年総額 225,000円。火災と合わせて 40.7万円/10年(年4.3万円) になります。地震保険は「火災保険の約1.1倍」の負担増になる構造です。
計算機:建物評価額と条件から保険料を出す
建物の評価額(再調達価額の見込み)と、構造・築年数・保険期間・地震保険の有無を入れると、火災保険料と(つける場合)地震保険料、および10年・5年・1年それぞれの総額と年換算を計算します。入力値はどこにも送信されません。
よくある失敗と注意点(損しないためのチェックリスト)
- 「1年ごと更新」のままにしている——火災保険は1年・5年・10年の「長期包括特約」が選べ、10年一括は年換算で約25%安い(本記事の係数:1年=年額×1、5年=年額×4.25、10年=年額×7.5)。ローンが35年なら、10年×3回+5年で済ますだけで総負担を抑えられます。
- 「時価」で補償されると思い込む——火災保険の建物補償は基本「新価(再調達価額)」ですが、契約によっては「時価(減価償却後の価値)」になるものがあります。事故時に「建て直し費用が足りない」とならないよう、新価補償か時価補償かを確認してください。なお地震保険は一部時価方式の場合があります。
- 「銀行が勧める一社だけ」で決める——住宅ローンの融資条件として火災保険の加入は必須ですが、保険会社は自由に選べます(銀行が指定する団体信用生命保険等とは別)。複数社見積もりを比べると、同じ条件で数万〜数十万円の差が出ることがあります。
- 地震保険を「つけない」で火災のみ——日本では火災より地震のリスクが高い地域が多く、火災保険だけでは地震・津波・噴火の被害は1円も補償されません。ローンを抱えた家が地震で全壊しても、火災保険だけでは住宅ローンの返済原資になりません。地震保険は「建物評価額の30%または50%」までが上限で、火災保険の約半額程度の負担増で加入できるため、多くの場合つけるのが現実的です。
- 「保険期間」と「ローン期間」のズレ——35年ローンでも火災保険は最長10年しかかけられません。更新のたびに見直しが必要です。またローン完済後に「保険を切る」と、その後は無保険になります。
- 「家を売った・ローンを完済した」ときの没収——10年一括で払った保険料は、途中で家を売却・解約しても原則として日割りで戻ってきます(解約返戻金)。ただし「戻るのは一括で払った分の未経過期間分」だけで、割引分が没収されるわけではありません。売却予定が近いなら、期間を短く(1年・5年)するほうが柔軟です。
- 「水濡れ(給湯器の故障・洗濯機の漏水)」が入っていない——火災保険の基本特約に「水濡れ」が含まれることも多いですが、中古物件や古い契約では別途特約が必要なことがあります。マンションの「給排水管の事故」など、日常のトラブル補償の有無も確認を。
見積もりを取る手順(お金の面に絞って)
- 建物評価額(再調達価額)を出す:新築なら建築費用、中古なら「立地の坪単価×延床面積」などで保険会社が算定。自分でも「木造なら坪〇万円」の目安で逆算できます。
- 構造と築年数を確認:木造/耐火建物で料率が変わり、築年数で割引・割増が効きます。耐震等級(1981年以降の新耐震基準など)でさらに割引が効くことも。
- 補償内容を決める:火災・風水害・盗窃・水濡れ等を含む「総合型」か、火災のみか。免責金額(自己負担)を高くすると料率は下がります。
- 期間と地震保険を選ぶ:長期割引(10年)を基本に、地震保険は30%か50%かを決定。
- 複数社で比べる:本記事の計算機で「相場」を出したうえで、2〜3社の見積もりと比べ、「相場より高い/安い」を判断。
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注意事項
本記事の数値は、2026年時点の火災保険・地震保険の「一般的な料率の目安」(火災保険:木造1.0‰・耐火建物0.6‰、地震保険:木造2.0‰・耐火建物1.2‰、長期割引係数 10年=7.5・5年=4.25・1年=1.0、築年数係数 築10年以下0.90・20年以下1.00・21年以上1.10)を前提とした、あくまで概算・目安です。実際の保険料は、損害保険会社・ご家庭の立地(地震リスク地域)・建物の構造・築年数・耐震等級・補償内容(特約)・免責金額・新価/時価の別によって大きく変わります。とくに地震保険の料率は地域(都道府県・市町村の地震リスク)ごとに細かく設定されています。また本記事の「料率」は業界の相場感を簡略化したものであり、特定の保険会社の正確な料率を保証するものではありません。正確な保険料と補償内容は、各損害保険会社の見積もりと「重要事項説明書」でご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、特定の保険会社を推奨するものではなく、個別の保険相談に代わるものではありません。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力した情報が外部に送信されることはありません。
よくある質問
火災保険料はどう計算しますか?
火災保険料は「建物の評価額(再調達価額)× 保険料率(‰)」で求まります。例えば木造で評価額3,000万円、料率1.0‰なら年換算27,000円です。これに築年数の割引(築10年以下は0.9倍)と、長期割引(10年一括なら年換算で約25%オフ、係数7.5)を掛けると、10年総額は約18.2万円になります。
「建物評価額」って何ですか?時価ですか?
火災保険の対象になるのは「今の売却価値(時価)」ではなく、「同じ家を同じ場所に今建て直すのにかかる費用(再調達価額)」です。中古でも築古だから安くなるわけではなく、立地や古さに関係なく建て直し費用相当で評価されます。建物補償は基本「新価(再調達価額)」ですが、契約によっては「時価」になるものもあるため確認が必要です。
長期割引(10年一括)はお得ですか?
はい。火災保険は1年・5年・10年の「長期包括特約」が選べ、10年一括は年換算で約25%安くなります(本記事の係数:1年=年額×1、5年=×4.25、10年=×7.5)。35年ローンなら10年×3回+5年で済ませると総負担を抑えられます。ただし家を売却する予定が近いなら、期間を短くするほうが柔軟です(未経過分は日割りで戻ります)。
地震保険はつけるべきですか?
日本では火災より地震のリスクが高い地域が多く、火災保険だけでは地震・津波・噴火の被害は1円も補償されません。ローンを抱えた家が地震で全壊しても火災保険だけでは住宅ローンの返済原資になりません。地震保険は建物評価額の30%または50%が上限で、火災保険の約半額程度の負担増で加入できるため、多くの場合つけるのが現実的です。
銀行が勧める火災保険一社で決めていいですか?
住宅ローンの融資条件として火災保険の加入は必須ですが、保険会社は自由に選べます(銀行が指定する団体信用生命保険等とは別です)。複数社の見積もりを比べると、同じ条件で数万〜数十万円の差が出ることがあります。
火災保険と地震保険の違いは?
火災保険は火事・台風・水漏れ等をカバーし、地震保険は地震・噴火・津波のみをカバーします。地震保険は単独では入れず、火災保険に上乗せして加入します。保険料は火災保険の約半額〜同額程度が相場で、国と損保の共同運営のため料率は地域と構造で決まります。