電気代はどう計算する? 1kWhの単価と使用量から請求額を1円単位で出す(基本料金+段階制従量料金の仕組み)

2026-08-16 | 電気代 光熱費 家計 計算

便利箱編集部 | 編集方針・情報の確認

「先月の電気代、なんでこんなに高かったんだ?」——検針票を見てそう思ったことがある人は多いはずです。でも実際に「自分の使ったkWh」と「1kWhあたりの単価」から、請求額を自分で計算しようとすると、基本料金と従量料金の2本立て、さらに従量料金が段階制で単価が変わるところで迷います。この記事では、基本料金1,200円・第1段階19.0円/第2段階26.0円/第3段階31.0円(いずれも1kWhあたり、モデル値)という典型的な家庭向けプランを例に、電気代を実際の計算式と数値で1円単位まで追います。

ご自身の契約(アンペア数や各段階の単価)は検針票に必ず書かれています。この記事の数値は計算のしかたを示すためのモデルであり、実際の単価はお使いの電力会社・プランで異なります(後述の注意事項で詳しく)。

結論:月150kWhで約4,260円、月400kWhで約11,260円

月の使用量基本料金従量料金の内訳電気代(合計)平均単価
150kWh1,200円120×19.0+30×26.0=3,060円約4,260円約28.4円
300kWh1,200円120×19.0+180×26.0=6,960円約8,160円約27.2円
400kWh1,200円120×19.0+180×26.0+100×31.0=10,060円約11,260円約28.2円

使えば使うほど総額は右肩上がりですが、平均単価は単純には上がりません(第2段階までのうちはかえって低くなり、第3段階に入ると再び上がる)。請求額を予測するには「平均」ではなく、後述の「段階ごとの掛け算」で出す必要があります。

ステップ1:電気代は「2本柱」

電気代(燃料費調整額や再エネ賦課金などの加算を除いた本体)は、次の2つでできています。

電気代 = 基本料金 + 従量料金(= 各段階の使用量 × その段階の単価 の合計)

ステップ2:1kWhとは何かをおさえる

従量料金の単位は kWh(キロワット時) です。これは「消費電力(W)× 使用時間(h)÷ 1,000」で求まる電力量です。

電力量(kWh) = 消費電力(W) × 時間(h) ÷ 1,000

たとえば消費電力1,000Wのエアコンを1時間つければ1kWh、消費電力100Wの照明を10時間つけても1kWhです。検針票に載る「使用量」は、このkWhを1ヶ月分足し合わせたものです。

ステップ3:従量料金は段階制(使うほど単価が上がる)

多くの家庭向けプラン(いわゆる「従量電灯」型)は、使用量に応じて単価が3段階に分かれます(モデル値)。

段階適用される使用量1kWhあたりの単価
第1段階0〜120kWh19.0円
第2段階120〜300kWh26.0円
第3段階300kWh超31.0円

注意点:上がるのは「その段階に入った分だけ」です。月400kWh使っても、最初の120kWhは安い単価、次の180kWhは中間単価、残り100kWhだけ高い単価、というように使った分だけ各段階の単価が適用されます(全部が高い単価になるわけではありません)。

ステップ4:月300kWhの場合を実際に計算する

段階ごとに使った量を掛けて合計します。

第1段階:120kWh × 19.0円 = 2,280円
第2段階:180kWh(=300−120)× 26.0円 = 4,680円
従量料金合計 = 2,280 + 4,680 = 6,960円
電気代 = 基本料金1,200 + 6,960 = 8,160円

同様に月400kWhなら、第3段階分(400−300=100kWh)×31.0円=3,100円を足して従量料金10,060円、合計 11,260円 になります。

ステップ5:夏冬のエアコンで請求額がいくら増えるか

冷暖房季節は使用量が一気に増え、第3段階(300kWh超)に入りやすくなります。月150kWh(約4,260円)の家庭が、冷房で月450kWhまで増えた場合を比べます。

450kWhの従量料金 = 120×19.0 + 180×26.0 + 150×31.0
= 2,280 + 4,680 + 4,650 = 11,610円
電気代 = 1,200 + 11,610 = 12,810円

つまり平時(150kWh)との差は 約8,550円/月。夏と冬で単純に年間約17万円の差が出る計算になります。エアコン1台(1,000W)を1日8時間つけっぱなしにすると、月間で約240kWh(1,000×8×30÷1,000)が加わるため、冷房・暖房の運転時間を見直すだけで第3段階への突入を避けやすくなります。

やりがちな誤算3つ

  1. 「全部が高い単価になる」と勘違いする:段階制は使った分だけ各段階の単価が適用されるため、月400kWhでも最初の120kWhは安い単価のままです。「使えば使うほど1kWh単価は上がる」のはあくまで限界(最後の1kWh)の話です。
  2. 「平均単価」でざっくり見積もる:平均単価は使用量によって動くため、他の月の平均で今月を予測するとズレます。正確には段階ごとの掛け算で出します。
  3. 基本料金を忘れる:ブレーカー容量(アンペア)を下げられるかを確認すると、使わなくても毎月かかる基本料金自体を減らせます。ただし容量を下げすぎるとブレーカーが落ちやすくなるため、実使用量と相談して決めます。

関連ツール・記事で家計全体を確かめる

注意事項

本記事の数値は、電気代の計算のしかたを説明するためのモデルです。実際の基本料金(契約アンペアによる)と各段階の単価は、電力会社・プラン・地域・料金改定によって異なります(本記事の単価は一般的な従量電灯型の目安値を例示したものです)。また実際の請求額には、ここで計算した本体に加えて 燃料費調整額(原油・LNG等の価格変動を反映する毎月変動する加算)と 再生可能エネルギー発電促進賦課金(全世帯で按分される加算)が上乗せされ、数円〜数百円単位で変動します。正確な金額とご自身の各段階単価は、検針票またはお使いの電力会社の公式情報でご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、特定の電力会社やプランを推奨するものではありません。

よくある質問

電気代の計算式は?

電気代=基本料金+従量料金です。従量料金は使った電力量(kWh)×単価ですが、多くの家庭向けプランは段階制をとり、使用量が多いほど1kWhあたりの単価が上がります(例:第1段階0〜120kWhは19.0円、第2段階120〜300kWhは26.0円、第3段階300kWh超は31.0円)。基本料金は契約ブレーカー容量(アンペア)によって決まる定額です。

1kWh(キロワット時)って何?

1kWhは「1,000W(ワット)の機器を1時間使った電力量」です。例えば消費電力1,000Wのエアコンを1時間つければ1kWh、100WのLED照明を10時間つけても1kWhになります。検針票の「使用量」はこのkWhの合計です。

使えば使うほど1kWhあたりの単価は上がるの?

はい、段階制プランの場合は上がります。ただし上がるのは「その段階に入った分だけ」です。例えば月400kWh使うと、最初の120kWhは安い単価、次の180kWhは中間単価、残り100kWhだけ高い単価、というように使った分だけ各段階の単価が適用されます。

夏や冬に請求額が跳ね上がるのはなぜ?

エアコンなどの稼働で使用量(kWh)が増え、段階制の高い単価帯(第3段階)に入るためです。月150kWh(約4,260円)の家庭が、冷房で月450kWh(約12,810円)まで増えると、月あたり約8,500円も請求が増えます。

電気代を下げるには?

使うkWhを減らす(こまめな消灯、エアコンの設定温度を見直す等)か、単価そのものが安いプラン(電力会社の乗り換えや、時間帯別料金など)に変えるのが基本です。段階制の場合は「第3段階(300kWh超)に入らないよう使い方を分散する」だけでも効果があります。家計全体のゆとりは手取り計算ツールで把握できます。

[ 広告枠 / Google AdSense ]

‹ ブログ一覧へ