Paper Instrumentsは、金融、法務、コンサルティング、オペレーションなどの分野における専門的な知識業務に特化して設計されたエージェンティックモデル「Ultramarine 1 Flash」を発表しました。GLM-5.3 Flashオープンベースモデルを基盤とするUltramarine 1 Flashは、完成したExcelワークブック、PowerPointスライド、Word文書を含むプロフェッショナル級の成果物を生成するように設計されています。このモデルは「クライアントへの即時提供」を重視しており、プロフェッショナルサービスの分析担当者が求める基準を満たすため、簡潔で明快な文章と、視覚的・情報的な階層構造を重視するように最適化されています。

2022年から2026年までのNucorセグメントの売上および利益データを示す表を含むプロフェッショナルなスライド。
複雑なデータ視覚化と分析を特徴とする、Ultramarine 1 Flashによって生成されたプロフェッショナル級の成果物の例。www.paperinstruments.com

この画像は、明確な情報階層を持つPowerPointスライドのようなプロフェッショナル級の成果物を生成するモデルの能力を示しています。

ウルトラマリンの絵の具の筆跡の下にあるUltramarine 1 Flashの様式化された芸術的表現。
Ultramarine 1 Flashモデルの公式ブランディング。www.paperinstruments.com

この画像は、Paper Instrumentsによって導入されたUltramarine 1 Flashモデルの主要な視覚的識別子として機能します。

このモデルの主な技術的特徴は、非検証可能なタスクに適用された大規模な強化学習(RL)の使用にあります。ユニットテストや正規表現パーサーで成功を確認できるコーディングのような検証可能なタスクに焦点を当てた多くのRLアプリケーションとは異なり、専門的な業務は人間の判断や感性に依存することが多いためです。このためのトレーニングとして、Paper Instrumentsは現実的でオープンなタスクを作成するためのカスタム合成パイプラインと、高度なルーブリック(評価基準)ベースの採点システムを開発しました。ルーブリックの各基準は、許容される回答の特定の境界を定義するように設計されており、モデルが単一の「正解」に過学習したり、曖昧でもっともらしい誤りに報酬を与えられたりすることなく、実質的で正確な結果を提供することを学習できるようにしています。

性能ベンチマークにおいて、Ultramarine 1 Flashは高いコスト対品質比を実証しています。JobBenchで62.9のスコアを達成し、Gemini 3.8 FlashやDeepSeek V4.1 Flashなどのモデルを上回りました。特筆すべきは、これが「Fableクラス」モデル(高度な能力を持つ知識業務モデルのカテゴリー)として位置付けられながら、大幅に低い価格設定を実現している点です。Claude Fable 5やGPT-5.6 Solといった競合モデルがタスクごとに2.09ドルから8.19ドルのコストを要するのに対し、Ultramarine 1 Flashは約0.13ドルです。さらに、このモデルはベースモデルよりもトークン効率を向上させ、6つのベンチマークにおいて平均スコアを4.1ポイント向上させつつ、生成トークン数を6.5%削減しており、複雑なタスクをより直接的な経路で完了できることを示唆しています。ただし、モデルはこのベンチマークで優れた成績を収めているものの、実世界でのパフォーマンスは、エージェンティックなツールとして動作することを意図しているERPやMESなどのビジネスシステムへの統合に依存します。