20タスクCCPMサンプルの使い方
一般的なシステム導入プロジェクトを題材に、依存関係、クリティカルチェーン、プロジェクト・バッファを確認するための短い実習です。2026年8月末時点を想定し、完了済み・進行中・未着手の作業を混在させています。CCPM設定は有効ですが、ベースラインは未作成です。
サンプルに含まれる構成
タスク数は20件です。単純な一本道ではなく、設計・実装・テスト・運用準備が合流する、日常的なプロジェクト構成にしています。進捗は完了11件、進行中4件、未着手5件で、達成率は0%、20%、40%、65%、75%、100%を含みます。
| 工程 | タスク | 確認できる点 |
|---|---|---|
| 立上げ・要件 | プロジェクト開始、現状ヒアリング、要件定義、要件レビュー | 主経路の開始とFS依存 |
| 設計・準備 | 基本設計、アーキテクチャレビュー、画面設計、開発環境準備 | 設計後に複数の作業が分岐する構造 |
| 開発・テスト | 基幹機能の実装、画面機能の実装、単体テスト、結合テスト、テストデータ準備、システムテスト | 並行実装とテストデータ準備の合流 |
| 展開 | 操作マニュアル作成、利用部門受入テスト、リリース準備、利用者トレーニング準備、本番リリース、プロジェクト完了 | テスト、運用準備、教育準備がリリースへ合流 |
CCPMを適用して確認する
- ダウンロードした
CCPM 標準システム導入 20タスク.mpoをmicroProjectのファイル → 開くで開きます。 - タスク表の先行列と達成率列を確認します。開始時点なので、全20タスクの達成率は 0% です。
- プロジェクト → CCPM 設定を開き、CCPMが有効になっていることを確認します。必要ならプロジェクトバッファの割合を調整します。
- プレビューを実行します。候補のクリティカルチェーン、競合、プロジェクト・バッファ、フィーディングバッファを確認します。プレビューだけでは予定は変更されません。
- 内容を確認して平準化を適用します。これでCCPMのベースラインが作成されます。
Ctrl+Shift+NでCCPM ネットワーク、Ctrl+Shift+KでCCPM バッファ状況を開きます。
確認チェックリスト
.mpo を選び、再読込後もCCPMベースラインと平準化対象のリソース範囲が残る。リソース競合も試す場合
このサンプルは依存関係の確認を優先し、初期状態ではリソースを割り当てていません。CCPMのリソース平準化も試すには、同じ担当者を「基幹機能の実装」と「画面機能の実装」に100%で割り当て、対象リソースを選んでプレビューしてから適用してください。適用時の対象範囲は .mpo に保存され、再読込後のネットワーク図・バッファ状況も同じ範囲で再分析されます。
困ったとき
ネットワーク図が表示されない場合は、先にCCPM設定で平準化を適用してベースラインを作成してください。CCPMをクリアした場合は、ベースラインと画面上のバッファ履歴の両方が消去されます。CCPMの設定やベースラインを保持する用途では、ProjectLibre の標準形式である .pod ではなく .mpo で保存します。
バッファ遷移を試す実習
同じmicroProjectセッション内では、バッファ状況を開くたびに観測点が保持されます。次の手順で、0% / 0% からプロジェクトを右方向へ進め、週次の見積り更新に応じてバッファが小さく変動する、通常の導入プロジェクトらしい軌跡を確認できます。
- サンプルは新規プロジェクト時点の
0%で始まります。CCPMを適用してCtrl+Shift+Kを開くと、最初の観測点は0% / 0%です。 - 最初の週次更新として、完了済み・進行中の作業を反映してプロジェクト達成率を約25%に更新します。「プロジェクト完了」の期間を
1dから2dに変更し、結合確認に1日余分にかかる見込みを記録します。グラフに約22% / 27%の点が追加されます。 - 中間レビューで達成率を約50%に更新します。関係者確認がさらに1日必要と判明した想定で、同タスクの期間を
3dに変更します。約45% / 55%まで上がり、注意領域へ入ります。 - 対策後の週次更新では達成率を約75%に進め、確認方法の見直しで期間見積りを
2dに戻します。約69% / 27%へ下がり、進捗は右へ進みながら安全領域へ回復します。
観測点の履歴は現行MPOFの ccpm/history.jsonl に保存されます。保存後にファイルを閉じて再度開くと、保存前のグラフを復元できます。
誤った観測点を破棄する
バッファ状況のグラフでは、誤って追加された観測点を通常のグラフから除外できます。破棄は物理削除ではなく、観測ID・理由・実行者・時刻を監査記録として残す論理操作です。
- グラフ上の破棄したい観測点をクリックします。選択点にはオレンジ色の枠が付き、「この観測を破棄…」ボタンが有効になります。
- ボタンを押し、観測時刻と「進捗 / バッファ消費」を確認して、必ず理由を入力します。最新の観測点を選んだ場合は追加の確認が表示されます。
- 確定すると点と接続線が通常表示から消え、監査記録が保持されます。タスクの日付、依存関係、CCPMベースラインはこの操作では変更されません。
Ctrl+Zで点と監査記録を復元し、Ctrl+Yで再度破棄できます。保存して再読込した後も、破棄済みの点は通常グラフに表示されません。
保存・再読込と週次レポート
- 各更新後に名前を付けて保存で`.mpo`へ保存します。保存時点の日時、担当者、進捗率、バッファ消費率、ゾーンが履歴に追加されます。
- ファイルを閉じて再度開き、
Ctrl+Shift+Kでバッファ状況を表示します。保存前の観測点が時系列で復元されます。 - 週次レポートでは、週初・週末の進捗と消費率、GREEN/AMBER/REDの遷移、最終更新者を確認します。CSV/HTML出力を会議資料に利用できます。破棄済みの観測点は通常レポートに含まれません。